岡崎市立羽根小学校

第46回特別研究指定校

研究課題

プログラミング的思考育成からはじめる創造的な学び
~プログラミング的思考育成を主体的・対話的な学びとして実践することで創造的な学びを実現する~

2020年度04-07月期(最新活動報告)

最新活動報告
新型コロナウイルス感染症拡大予防の臨時休校のため、授業が再開できたのは......

アドバイザーコメント

長谷川 元洋 先生
岡崎市立羽根小学校は7月17日(金)午後に「音楽」(4年生)と......

岡崎市立羽根小学校の研究課題に関する内容

都道府県 学校 愛知県 岡崎市立羽根小学校
アドバイザー 長谷川 元洋 金城学院大学 教授
研究テーマ プログラミング的思考育成からはじめる創造的な学び
~プログラミング的思考育成を主体的・対話的な学びとして実践することで創造的な学びを実現する~
目的 プログラミング的思考育成の学びを主体的・対話的に取り組み、創造的な学びにすることで、新しい価値を作り出そうとする資質を伸ばす
現状と課題 現状:4月から小学校学習指導要領が完全実施されたが、一般公立学校で、プログラミング学習を含め、主体的で対話的な学びが進められている現場は少ない(報道による)。本校においても、学習指導要領の移行期間であっも進められていなかった。しかし、この5年間での教育の情報化懇談会等から答申されている「新しい価値の創造」のできる人材育成や教育環境整備は、急務である。
課題:いくつかの学校現場では、プログラミング学習や主体的で対話的な学びのための、研究を進めているが、いじめや不登校や外国籍の児童対応、予算不足等から進んでいない。本校も一般公立学校としてそういった問題や50代教員が多いことによる新しい事への対応難の状況がある。この状況で、無理なく学習指導要領の求める学びを進めたい。
学校情報化の現状 本校は校舎・体育館それに伴う施設・設備が古い。その中でネットワーク環境は、市教委整備に加え自前の整備が必要。
取り組み内容 創造的な学びのためには、プログラミング的思考育成を目的としたプログラミング学習を基盤とする。これはプログラミング的思考が、全教育や生活で生きる思考であるからである。このプログラミング学習を主体的で対話的な学びにするため、
  • 自由度確保・専門家の指導・話し合い/協働作業などの要件を取り入れる。
  • 全学年全教科のプログラミング学習のモデル学習指導案を作成・編集する。
  • 教科と総合的な学習の時間を関連づけたPBL(プロジェクトベースドラーニング)を行う。専門家などの本物志向のひと・もの・ことを利用したカリキュラムマネジメントで対応する。
  • プログラミング教育の分類A~Eまでを行う。休日を利用したプログラミングクラブ、保護者を指導者に要請するアカデミー等を開催する。
成果目標 目指す成果:プログラミング学習などを通したプログラミング的思考育成により、創造的な学びができるようになったことは、授業を見てもらうことが一番であると考えている。児童のパフォーマンス度を測るテストなどでもよいが、単にアンケート回答型の評価が有効かどうかは指導をいただきたい。
  • 座席に座ったままの授業ではなく、自由度のある学びから創造性を伸ばす授業の提案
  • 主体的で対話的な活動を通して、新しいものを作り出す生産的な授業を提案
  • 子供の変容と教師の変容の姿の比較。プログラミング的思考育成により、どれだけ資質が伸びたのかを示したい。
今後の取り組み:各学年の教科等でどういったプログラミング的思考育成の創造的な授業ができるかバリエーションを増やす。
助成金の使途 iPadAir、micro:bitスターターキット、腕時計型活動量計、講師交通費・謝金他
研究代表者 小田 哲也
研究指定期間 2020年度~2021年度
学校HP http://cms.oklab.ed.jp/el/hane/
公開研究会の予定
  • 中間発表:2月予定

本期間(4月~7月)の取り組み内容

1 本校教職員対象の研修

 新型コロナウイルス感染症拡大予防の臨時休校のため、授業が再開できたのは、6月であった。それまでの間に、教職員対象に、本研究の概要やプログラミング的思考育成、主体的・対話的な学び、創造的な学びなどの研究骨子に関わる研修やPCやタブレット端末でのScratchやmicrobit makecodeの利用研修などを行ってきた。また授業再開後にICT利用をはじめとした教科の目標を達成する授業、教科と総合的な学習の時間を関連付けたPBL(プロジェクトベースドラーニング)の実践をスタートできるよう準備した。

研究骨子に関わる研修

ドローンの利用研修

職員が講師となったOllie研修

 しかし長期の休校により、児童の生活リズムが崩れ、学習に集中できない状況が続いたことから、まずは学級経営や生活指導、学習習慣の基本的な事項の定着などについて、時間を割くこととなった。実際に研究に関わる学習活動を行い始めたのは、7月になってからである。

 プログラミング学習だけでなく、普段の授業から、研究のキーワードに関わる学習活動を進めながら、低学年では、生活科の学校探検や国語科、算数科で、中学年・高学年では、国語科や算数科、社会科、音楽科、図画工作科、総合的な学習の時間等、多くの教科でプログラミング学習を始めた。特に初等教育を始めたばかりの1年生は、Osmo社のOsmo Codingを使って、ブロックによる逐次処理を基本にした学習により、プログラミング学習の基本を学んだ。2年生以上の学年では、Scratch3.0やScratchJr.やプレゼンテーションソフトなどを使って、国語科で読み取ったことをクイズにして出題したり、算数科で「折れ線グラフ」をかいたりした。高学年では、JR四国のコラボノートを使った総合的な学習の時間のまとめなど、PCやタブレット端末を使った実践を各学級で進めてきた。

iPadを使た生活科 学校探検

1年算数osmocodingを使った逐次処理の学習

2 アドバイザー訪問授業(7月17日)

(1)第4学年 音楽科「いろいろな音のひびきを感じとろう」(5時間完了)

 4年生の音楽科「いろいろな音のひびきを感じ取ろう」の学習では、曲「茶色の小びん」を、タブレット端末のアプリ、GarageBandを利用して、児童がテーマに合わせてアレンジを行った。音楽を形づくる要素である「音色」「旋律」「強弱」「音の重なり」「縦と横との関係」などを感じ取りながら、音楽を鑑賞した後、音楽を形づくる要素とそれが曲にもたらす効果とを結び付け、意図的に音楽づくりができるようになることをねらった。思いや意図を実現する手立てとして、GarageBandを使い、音色の特徴を自分の言葉で表すワークシート、図形カード、自分のつくりたい音楽の設計図を書くワークシートを利用し、協働的な学びとなるように2人1組のペア学習を行った。

授業の導入段階

テーマに合うように試行錯誤

他のグループとの聴き合い

 2人1組で音楽づくりをする中で、順次処理、ループで広げる繰り返し処理、音を入れるタイミングによる分岐処理を行っていた。「お祭り」がテーマのグループは、にぎやかさを出すために音の重なりを意識して、音楽の縦と横の関係を確かめて音を足したり、日本の音階に着目して旋律の音程を変えたりして、創造的な音楽作りを行った。

 どのグループも音楽的に質の高い作品作りを追究するためには、相互評価をもっと早い段階に行い、何がよいのか、どうすればよくなるかに気付かせたうえで、さらにテーマに合うように再修正できる時間を確保することが必要であると、協議の場で確認された。

(2)第6学年 理科・社会科・総合的な学習の時間「未来の交通システム」
  (17時間完了 総合9時間、社会4時間、理科4時間)

 6年生社会「グローバル化する世界と日本の役割」「平和への協力」から安心安全な交通システムの学習要素を抽出し、6年の理科「身の回りには、電気の性質や働きを利用した道具があること」の教科の学びを関連付けて、総合的な学習の時間の単元を組んだ。総合的な学習の時間では、「実社会や実生活の中から問題を見出し、積極的に社会参画しようとする態度を養うこと」を育てたい資質能力とした。micro:Maqueen Ver3.0 、タブレット端末、Makecode、AppleTV、信号機を利用した。交通事故の多さという自分達にとって身近な問題と、情報技術の発展との関連について考えることで、未来の社会を作っていける子供たちに育ってほしいという願いをもち、授業を計画した。

プログラムの構想

ペアでプログラムを組む

工夫点の発表

 児童は、前時までの学習をよく理解しており、プログラミング学習に意欲的に取り組む姿勢が見られた。本時の授業では、導入で考えるためのヒントを黒板に掲示し、組みたいプログラムを言葉でワークシートに記入し、計画を立ててから活動に入った。児童には、プログラミング操作の技能が身に付いており、手が止まってしまうペアはいなかった。

 究明段階では、席を離れての教え合いをしたが、「プログラムの内容に困っているのか」「プログラムの転送に困っているのか」を教師が見取って支援することが必要であった。どのブロックを使うかについての理解度に差があることから、活動の途中でうまくプログラムが作動しているグループの動きを全員で見て、工夫した内容を全体に広げたり、皆で解決したりする機会を設けることで、活動の質を高めていくことができたと、授業後の協議会で確認した。

 また、課題は教師から与えられるものでなく、児童にとっての学習の価値付け、意欲付けができるよう進めていくことが望ましい。Microbit、micro:Maqueen Ver3.0には、センサーが豊富にあるので、距離センサーを使った衝突回避や、トンネルに入ったら速度が落ちる、街路灯とも連動するなど、システム同士の連携への理解を深めることができる。児童の願いを実現するわくわくした創造的な学びにつながることが可能である。

研究協議会の様子

アドバイザー長谷川先生の助言

3 パフォーマンス検査の活用

 研究のはじめとなる7月に、個人と学級の傾向を、自己と集団に分けて評価するパフォーマンス検査を全児童対象に行った。これにより、個人と学級の傾向をとらえることができた。QUテストのように、集団パフォーマンスを縦軸、個別パフォーマンスを横軸に取り、児童個々の状態を学級集団の座標軸上に表すことができた。これを生かし、不満足に位置する児童を支援すると同時に、学級集団を育てていく。研究を進める過程で評価の変化が見られれば、研究の成果の指針ととらえることができると考えている。次は検査項目の一部である。

羽根小学校研究パフォーマンス検査項目(一部抜粋)
A自己肯定感 あなたは、じぶんのことがすきですか
A自己肯定感 あなたは、ともだちにじまんできるような特技やしゅみがありますか
A自己肯定感 あなたは、しょうらい、やりたいとかなりたいなどの、ゆめがありますか
B自己向上心 学校の学習で、できなかったことができるようになると、うれしいとおもいますか
B自己向上心 じゅぎょう中に、自分のかんがえやいけんをいうのは好きですか
B自己向上心 いい成績をとったり、学習が分かるようになったりするために、努力をしていますか
C研究推進 あなたは、計画を立てて、予想をしながら学習することは好きですか
C研究推進 あなたは、新しいものや新しいことなど、つくりだしていくことが好きですか

アドバイザーの助言と助言への対応

  • 1 深い学びの要素が入った授業の条件の一つは、授業場面に「習得・活用・探究」という学びの過程が設定されていることである。授業デザインでいうと、基礎基本の確認(習得)、協働学習(活用・探究→個の成長)、全体共有(相互に学び合う→学級集団の成長)となる。基礎基本の確認では、足場がけを重視する。これは、協働学習の場面で児童が自分たちの力で発見するために必要な基礎基本の修得である。
    →本校の標準授業展開例に則った授業を、プログラミング学習に限らずどの授業でも行っていく。そして、本時の学びの習得、活用、探究という学びのそれぞれの過程での具体的な児童の姿(目標)と支援を明らかにして、授業づくりを進める。この授業が何を目指す授業か、理解を深化させるのか、考えを形成させるのか、問題発見・問題解決を目指すのか、創造するのかを、教師自身が抑えて深い学びとできるようにしたい。
     今回助言をいただいた足場がけについては、昨年度本校で、授業の導入の10分は、「児童が自ら学び出す仕掛けをする」として、大切にしてきたことと重なる。児童の意見を取り上げる、既習学習の活用、「モデリング」による学びの質の底上げ、児童の思考を助ける板書やホワイトボードの利用、グループでの活動など、昨年度までの研究に、アドバイザーから助言をいただいたことを加え、授業実践に取り組んでいく。
  • 2 各教科等の特質に応じた「見方・考え方」を働かせるという視点を盛り込んでいくことが大切である。
    →教科の学習では、教科の見方・考え方を働かせた学びを、総合的な学習の時間では、探究的な見方・考え方を働かせた学びになるようにする。合科の単元づくりでは、単元計画の中に教科の学習の位置付けと、習得内容を分かるように示して作成し、各教科のねらいをおさえた単元目標を設定する。
  • 3 学びのルーブリックによる評価について
    →評価観点と学習者の到達度による評価は、授業と児童の姿をわかりやすくとらえることができる。「知識理解」、「応用・論理的思考」、「創造」といった3つの観点での評価は、思考力・判断力、創造力を重視した授業を行っていく際の評価に活用していきたい。
     また、評価については、1時間で何ができるようになったか、この学びを通してどんな力が身に付いているのか、どんなよいことがあるのかを児童が理解できるようにしていく。

本期間の裏話

 パナソニック教育財団特研校の指定を受け、本年度スタートから授業実践を積み重ねていく予定であった。しかし、1カ月半に及ぶ休校となり、大変もどかしい気持ちであった。その間、教員は、学校再開に向けて研修を進めたり、家庭で過ごす児童に向けて、学習プリントや家庭で、自分でできる学習のヒントを作成したり、縄跳びなどの運動を促す動画、児童へのメッセージ、クイズを作成したりして、学校ホームページに載せてきた。このように主体的にアイディアを出し、各個人が、または、学年間でICTの活用方法について教え合う教師の姿が見られた。ホームページへのアクセス数が日々増え、保護者・児童の学校に対する関心の高さが感じられたことも嬉しかった。また、この様子は、NHKのニュースにも取り上げられた。

本期間の成果

 本校の初任・転任教師は、プログラミングを教えた経験に乏しかったが、全ての担任が、7月までにプログラミング学習に取り組んできた。実際に授業を行うことで教師と児童の技能が少しずつ高まってきている。どの学年の児童も、PCやタブレット端末を利用したプログラミング的思考育成の学習に意欲をもっている。プログラミング学習として、意図したことを表現したり、思考したことを書き込めるワークシートの作成をしたりするなど、教師は工夫して実践している。

 7月17日のアドバイザー訪問授業に向けて、6年生では「未来の交通システム」をテーマにし、愛知県の交通事故の多さから、自動車にどんな機能があればよいか考えることができた。20組程度用意したmicro:bit Maqueenや信号機を、make codeを使ってプログラミングを組み、動かしてきた。4年生の音楽科では、GrageBandを使い、音楽の創造性を生かし、児童が原曲をテーマに合わせてアレンジし、聴き合って音楽作りを繰り返してきた。2つの実践共に、意欲的な取り組みとプログラミングの技能的向上が見られた。プログラミングは、「試行錯誤しながら、よりよいものを導き出すことが容易にできる」というよさがある。そのよさを児童も感じることができた。

今後の課題

1 授業スタイルの確立

 教科のねらいにあわせて創造的な学びにするプログラミング学習のアイディアは、教師が出していくことになる。つまり教師が創造的でなくては、この研究は進まない。知識・理解を深めることに重点を置く一斉授業から脱却する必要がある。今後は、教科のねらいを達成するための授業において、自由度を確保しながら、主体的で対話的な学びとするための授業のスタイルについて、検討していく。

2 思考の可視化

 プログラミングの学習では、PCやタブレット端末を利用して授業を進めるが、児童の思考や協働作業での話し合いの内容の掌握が難しく、参観する教師は、児童が何をしているのかを把握しづらい。ワークシートやホワイトボードなどを利用して、思考の可視化を行ってきたが、まだ不十分であると考えている。児童の思考を黒板に整理したり、机間指導の際に、教師はデジタルカメラで記録したり、メモを取ったりする。グループの思考は、ホワイトボードにまとめることで、参観者だけでなく、児童にとっても自分たちの考えとその変化をわかりやすいものにしていく必要がある。グループの思考のまとめ方については、児童が自然に行えるような教師支援の方法を考案したい。

3 デバイス自体の故障や不具合への対応

 アプリの動作は順調であったが、micro:bit Maqueenなどのデバイスを利用する場合は、これらのデバイス自体の故障・不具合を考慮する必要があった。経験を重ねれば、児童自身で対応できるようになるので、繰り返して実践することが大切であると考えている。それとあせて、予備機を複数用意し、整備をしていくことも必要である。児童の学びとして、コンピュータはきちんと動いてくれないことがあることを理解する機会ともなるので、低学年から外部デバイスの利用を進めていく。

今後の計画

次回訪問日 11月6日(金)

スケジュール 低学年・高学年の2つの授業を公開し、授業研究協議会を行う。

       研究協議会では、長谷川元洋先生のご指導をいただく。

 内容は、第1回と同様にアプリや外部デバイスを利用し、教科指導と合科授業を公開する。授業では、本時での思考の変化や活動の様子を見取るための手だてを講じ、有効であったかを検証する。深い学びとなるように、本校の授業展開例に則った授業を行い、習得、活用、探究という学びの過程を教師が意識して、授業構成をする。

 環境整備として、パソコン室や理科室の背面にホワイトボードシートをはったり、移動式のホワイトボードを用意したりして、児童が授業中に、思考を書いたり、話し合いの素材を書いたりできるようにすることを考えている。

気付き・学び

 児童は、実践をするたびに、プログラミングに関する技能を身に付け、教師に言われなくても、使える機能を見つけ出して利用したり、応用したりする場面が授業の各所で見られた。

 意図的教育が行われる中に、無意図的教育も行われている。教師は、この無意図的な教育作業についても、意図的に行っていかなければならない。

成果目標

  1. ・プログラミング学習が、主体的・対話的に行われ、創造的な学びとなっているか。
  2. ・意図したこと(計画や設計図等)を実現させるために、試行錯誤していく児童の姿が見られたか。

これら2つの点について、ルーブリック評価、思考の可視化を行っていく。

 また、本校は3学期制である。1学期のうちに全学級で1種以上のプログラミング学習のモデル学習指導案を作成・編集する。

アドバイザーコメント
長谷川 元洋 先生
金城学院大学
教授 長谷川 元洋 先生

 岡崎市立羽根小学校は7月17日(金)午後に「音楽」(4年生)と「理科・社会・総合的な学習の時間合科」の2つの研究授業を実施しました。 コロナウイルスの感染拡大の影響が収まらない中ではありますが、私の勤務大学は羽根小学校と同一県内であることから、研究授業の参観と全体協議会の両方に参加できました。パナソニック教育財団の方は全体協議会にオンライン参加されました。

 音楽の授業は「いろいろな音のひびきを感じ取ろう(5時間完了)」の単元で、「Grage Bandで音楽づくり」が行われました。教師が用意した「茶色の小びん」(芙龍明子 日本語詞 ジョセフ ウィナー/浦田健次郎)の音楽に様々な学期の伴奏を付けることで、「お祭り」「サンバ」「クリスマス」など自分が設定したテーマのにあったイメージに創り上げていく授業が行われました。「音色」「強弱」「たてと横との関係」などを考えながら、ガレージバンドを使って伴奏を付けていました。「プログラミング的思考」(自分が意図する一連の活動を実現するために、どのような動きの組合せが必要であり、一つ一つの動きに対応した記号を、どのように組み合わせたらいいのか、記号の組合せをどのように改善していけば、より意図した活動に近づくのか、といったことを論理的に考えていく力)の育成の観点からは、様々な楽器の伴奏を付けていく過程で、自然に、「順次処理」「繰り返し処理」「条件分岐処理」のいずれかを選択したり、組み合わせたりしながら、曲作りを行っていました。PCは使用するが、プログラミング言語は用いない「プログラミング的思考」を育成する授業で、かつ、「③各教科等の内容を指導する中で実施する場合には、各教科等での学びをより確実なものとすること」(小学校プログラミング教育の手引き 第三版,P11)を実現する授業でした。

 理科・社会・総合的な学習の時間合科の授業は「未来の交通システム(15時間完了)」の単元で、ロボット制御をする授業が行われました。理科で電気回路を学習し、社会科で交通事故の問題について学習したことを踏まえ、情報システムによって安心、安全な交通システムを考えることを目指す授業でした。児童は、ロボットが自動的に、信号が青色の時は直進、黄色の時は減速、赤色の時は停止するプログラムを、ロボットを動かしながら考えていました。この授業は「①『プログラミング的思考』を育むこと、②プログラムの働きやよさ、情報社会がコンピュータ等の情報技術によって支えられていることなどに気付くことができるようにするとともに、コンピュータ等を上手に活用して身近な問題を解決したり、よりよい社会を築いたりしようとする態度を育むこと、③各教科等の内容を指導する中で実施する場合には、各教科等での学びをより確実なものとすること」(小学校プログラミング教育の手引き 第三版,P11)の3つを実現するものとなっていました。

 また、パフォーマンステストにより児童に自分の学び方を振りかえらせる機会を作り、主体的・対話的で深い学びを促す工夫もされていました

 今年度は大きな予定変更があり、例年以上に大変な状況でありますが、しっかりと研究を進められている羽根小学校の先生の取り組みは大変、素晴らしいものです。秋に予定されている次回の研究授業ではさらなる発展を期待いたします。