活動レポート

2025年度「子どもたちの“こころを育む活動”」表彰式を開催

2026年2月6日、霞山会館(東京都千代田区)にて2025年度「子どもたちの“こころを育む活動”」を開催しました。フォーラム設立20周年の今年度は、過去最多の261件ものご応募があり、書類選考、現地調査などの厳正な審査の結果、高い評価を得た7団体を表彰しました。

表彰式後には第2部として、20周年記念イベント「こころをつなぐフェス ~はじめてのドーソーカイ~」を開催。これまでの受賞団体にもご参加いただき、受賞年の枠を超えた楽しい交流企画で盛り上がりました。

当日プログラム

【第1部】表彰式

  1. (1) 主催者挨拶 小野 元之(パナソニック教育財団理事長)
  2. (2) 来賓ご祝辞 神山 弘様(文部科学省 総合教育政策局 社会教育振興総括官)
  3. (3) 動画による受賞活動の紹介
  4. (4) 表彰 鷲田 清一様(座長、大阪大学 名誉教授)
  5. (5) 受賞団体からのコメント
  6. (6) 祝辞 鷲田 清一様(座長、大阪大学 名誉教授)

【第2部】こころを育む総合フォーラム設立20周年記念イベント
    「こころをつなぐフェス ~はじめてのドーソーカイ~」

【第3部】交流会

表彰式

弊財団小野理事長の挨拶の後、来賓を代表して、文部科学省総合教育政策局 社会教育振興総括官の神山弘様よりご祝辞をいただきました。続いて、こころを育む総合フォーラム座長の鷲田清一様より受賞団体に賞状と記念の盾が渡され、受賞団体から一言ずつコメントをいただきました。最後に、鷲田清一様より祝辞をいただきました。

主催者挨拶
(パナソニック教育財団 理事長 小野元之)

来賓ご祝辞
(文部科学省総合教育政策局 社会教育振興総括官
神山弘様)

表彰状と盾の授与

2025年度「子どもたちの“こころを育む活動”」受賞活動・団体

全国大賞(1件)

  • ●活動名:非行というもがきに、応答という支援を
    団体名:特定非営利活動法人 風の家(広島県)
    紹介動画

優秀賞(4件)

  • ●活動名:「わたしもだいじ あなたもだいじ」を育む
    団体名:一般社団法人 グリーフサポートせたがや(東京都)
    紹介動画
  • ●活動名:世界の文化をみんなでワクワク体験しよう!
    団体名:瀬田東国際交流クラブ(滋賀県)
    紹介動画
  • ●活動名:子どもの成長に本当に大切なことを活動に
    団体名:特定非営利活動法人 福間津屋崎子ども劇場(福岡県)
    紹介動画
  • ●活動名:「わらべ歌から世界の名曲まで」歌い継ごう
    団体名:いしがき少年少女合唱団(沖縄県)
    紹介動画

特別賞(2件)

  • ●活動名:絵本で豊かな心を育み、笑顔があふれる街に
    団体名:NPO法人 絵本による街づくりの会(滋賀県)
    紹介動画
  • ●活動名:「今」だからこそ地域をつなげる子ども会
    団体名:さい子ども会(岡山県)
    紹介動画

【全国大賞】
特定非営利活動法人 風の家(広島県)

【優秀賞】
一般社団法人 グリーフサポートせたがや(東京都)

【優秀賞】
瀬田東国際交流クラブ(滋賀県)

【優秀賞】
特定非営利活動法人 福間津屋崎子ども劇場(福岡県)

【優秀賞】
いしがき少年少女合唱団(沖縄県)

【特別賞】
NPO法人 絵本による街づくりの会(滋賀県)

【特別賞】
さい子ども会(岡山県)

フォーラムからの祝辞(座長 鷲田清一)

当フォーラムが2019年から掲げているキャッチフレーズ「これも教育、あれも教育」は、何かを教え育てることではなく、「そこにいれば、子どもが勝手に育つような場をつくる活動」を指しています。最近、この考え方を少し違う角度から見つめ直す機会がありましたので、お話しさせていただきます。

デザイナーの原研哉氏は、「身長が伸びなくなって、人はようやく大人になる」という興味深い言葉を残されています。これは肉体的な成熟を指すのではなく、「自分が成長したい」と願っているうちは、まだ大人ではないということを示唆しており、いろいろなことを考えさせてくれます。

成長期の子どもは、「将来どうなりたいか」という近未来の自分への投資で頭がいっぱいです。しかし、大人になるとは「自分が何をしたいか」以上に、先人たちが土地を耕し、インフラを整え、憲法の一条項を遺してくれたからこそ、今の自分たちの暮らしがあるという「恩恵」に気づくことではないでしょうか。

先祖から受けた恩は、本人に直接返すことはできません。だからこそ、その恩を次の世代や別の場所へ送る「恩送り・恩回し」が必要になります。それは、未来の世代が私たちに何を望んでいるかを想像し、今なすべきことを考えるという姿勢です。

イギリスの文化思想家ローマン・クルツナリック氏は、著書の中で「どうすれば未来世代にとっての『良き祖先(グッド・アンセスター)』になれるか」を提唱しています。台湾のオードリー・タン氏もこの言葉を用いており、この思想は世界中に広まりつつあります。

同書では、島根県浜田市の「未来局」の取り組みも紹介されています。職員が自分たちの意見ではなく、未来世代の希望を想像して議会で代弁するという発想は、非常に画期的です。

皆様の素晴らしい活動も、まさにこの「良き祖先」になるための取り組みの一つであると確信しております。その活動が全国へ広がるよう、私共も尽力してまいります。皆様におかれましても、さらなる活動の発展を心より願っております。本日は誠におめでとうございました。

鷲田 清一様(座長、大阪大学 名誉教授)

設立20周年記念イベント
「こころをつなぐフェス~はじめてのドーソーカイ~」

設立20周年記念事業「こころをつなぐフェス」では、これまでの受賞団体が年次の垣根を越えて交流し、新たな出会いを通じた価値の創出に挑戦いたしました。

過去の全国大賞受賞団体とフォーラムメンバーによる共同プレゼンテーション

2019年度全国大賞 社会福祉法人 阪南市社会福祉協議会(大阪府)
+フォーラムメンバー:堂本晃代
活動テーマ:あなたも私も笑顔になる ~子ども福祉委員~

2020年度全国大賞 特定非営利活動法人 おやこ劇場松江センター(島根県)
+フォーラムメンバー:鈴木みゆき
活動テーマ:げきじょっこまつり 初めてのお買い物

2021年度全国大賞 一般社団法人 Ponteとやま(富山県)
+フォーラムメンバー:小国綾子
活動テーマ:ごちゃまぜの中で育つ ~つながる・まなぶ

2022年度全国大賞 島根県奥出雲町立高尾小学校(島根県)※2023年閉校
+フォーラムメンバー:入江杏
活動テーマ:愛されて十年 ちっちゃな小学校の全校落語

2023年度全国大賞 横浜市立南吉田小学校(神奈川県)
+フォーラムメンバー:高際伊都子
活動テーマ:国籍を超えて笑顔で結びつなげよう南吉田

2024年度全国大賞 美容師交流会・美容師ボランティア団体 OneStep(千葉県)
+フォーラムメンバー:工藤啓
活動テーマ:「継続はチカラになり、カタチになる」

交流企画「自らのこころを育もう!」

ランダムに分かれたグループで「やりたいこと」を決め、その場ですぐに実行するフリータイムを設けました。和気あいあいとおしゃべりを楽しんだり、昔懐かしい昭和のおもちゃで遊んだりと、会場は終始笑顔あふれるひとときとなりました。

フォーラムからのあいさつ 山極壽一

40年以上にわたるゴリラ研究の中で、私は人間特有の「教育」の起源について考えてきました。離乳後すぐに自立的な食生活を送るゴリラに対し、人間には親以外の手を借りて育つ長い乳歯期間があります。人間はこの生物学的な「弱み」を、他者からの影響を糧に成長する「強み」へと転換したのです。

育ちを支える存在が年齢に応じて変化し、長期にわたるサポートが続くからこそ、人間は多様な個性を育むことが可能になります。これこそが、人間が「教育」を必要とした本質的な理由です。

皆様の献身的な活動は、まさにこの人間らしさを支える尊いものです。障がいがあってもありのままに生きるゴリラの子どものように、多様な子どもたちをそれぞれの個性のままに育むこと。その喜びを皆様と分かち合えたことを、心より嬉しく思います。

フォーラムメンバー 山極壽一(総合地球環境学研究所 所長、前京都大学総長)

交流会

交流会では全参加団体の紹介パネルを展示し、和やかな交流の時間を持ちました。受賞団体の子どもによる乾杯の発声やメンバーの皆様からの温かいコメントのほか、コロナ禍で対面の表彰式が叶わなかった2020年度・2021年度の受賞団体を改めて祝福しました。さらに、子どもたちによる賞品争奪戦も行われるなど、会場は大いに盛り上がり、盛況のうちに幕を閉じました。

2025年度 子どもたちの“こころを育む活動” 受賞団体 決定!」もご参照ください。

  • 2024年度 表彰
  • 募集概要
  • 過去受賞