活動レポート
2025年度「子どもたちの“こころを育む活動”」表彰式を開催
- 2026年3月30日
- 子どもたちの「こころを育む活動」表彰式
2026年2月6日、霞山会館(東京都千代田区)にて2025年度「子どもたちの“こころを育む活動”」を開催しました。フォーラム設立20周年の今年度は、過去最多の261件ものご応募があり、書類選考、現地調査などの厳正な審査の結果、高い評価を得た7団体を表彰しました。
表彰式後には第2部として、20周年記念イベント「こころをつなぐフェス ~はじめてのドーソーカイ~」を開催。これまでの受賞団体にもご参加いただき、受賞年の枠を超えた楽しい交流企画で盛り上がりました。
当日プログラム
【第1部】表彰式
- (1) 主催者挨拶 小野 元之(パナソニック教育財団理事長)
- (2) 来賓ご祝辞 神山 弘様(文部科学省 総合教育政策局 社会教育振興総括官)
- (3) 動画による受賞活動の紹介
- (4) 表彰 鷲田 清一様(座長、大阪大学 名誉教授)
- (5) 受賞団体からのコメント
- (6) 祝辞 鷲田 清一様(座長、大阪大学 名誉教授)
【第2部】こころを育む総合フォーラム設立20周年記念イベント
「こころをつなぐフェス ~はじめてのドーソーカイ~」
【第3部】交流会
表彰式
弊財団小野理事長の挨拶の後、来賓を代表して、文部科学省総合教育政策局 社会教育振興総括官の神山弘様よりご祝辞をいただきました。続いて、こころを育む総合フォーラム座長の鷲田清一様より受賞団体に賞状と記念の盾が渡され、受賞団体から一言ずつコメントをいただきました。最後に、鷲田清一様より祝辞をいただきました。
主催者挨拶
(パナソニック教育財団 理事長 小野元之)
来賓ご祝辞
(文部科学省総合教育政策局 社会教育振興総括官
神山弘様)
表彰状と盾の授与
2025年度「子どもたちの“こころを育む活動”」受賞活動・団体
全国大賞(1件)
- ●活動名:非行というもがきに、応答という支援を
団体名:特定非営利活動法人 風の家(広島県)
[紹介動画]
優秀賞(4件)
- ●活動名:「わたしもだいじ あなたもだいじ」を育む
団体名:一般社団法人 グリーフサポートせたがや(東京都)
[紹介動画] - ●活動名:世界の文化をみんなでワクワク体験しよう!
団体名:瀬田東国際交流クラブ(滋賀県)
[紹介動画] - ●活動名:子どもの成長に本当に大切なことを活動に
団体名:特定非営利活動法人 福間津屋崎子ども劇場(福岡県)
[紹介動画] - ●活動名:「わらべ歌から世界の名曲まで」歌い継ごう
団体名:いしがき少年少女合唱団(沖縄県)
[紹介動画]
特別賞(2件)
【全国大賞】
特定非営利活動法人 風の家(広島県)
【優秀賞】
一般社団法人 グリーフサポートせたがや(東京都)
【優秀賞】
瀬田東国際交流クラブ(滋賀県)
【優秀賞】
特定非営利活動法人 福間津屋崎子ども劇場(福岡県)
【優秀賞】
いしがき少年少女合唱団(沖縄県)
【特別賞】
NPO法人 絵本による街づくりの会(滋賀県)
【特別賞】
さい子ども会(岡山県)
フォーラムからの祝辞(座長 鷲田清一)
当フォーラムが2019年から掲げているキャッチフレーズ「これも教育、あれも教育」は、何かを教え育てることではなく、「そこにいれば、子どもが勝手に育つような場をつくる活動」を指しています。最近、この考え方を少し違う角度から見つめ直す機会がありましたので、お話しさせていただきます。
デザイナーの原研哉氏は、「身長が伸びなくなって、人はようやく大人になる」という興味深い言葉を残されています。これは肉体的な成熟を指すのではなく、「自分が成長したい」と願っているうちは、まだ大人ではないということを示唆しており、いろいろなことを考えさせてくれます。
成長期の子どもは、「将来どうなりたいか」という近未来の自分への投資で頭がいっぱいです。しかし、大人になるとは「自分が何をしたいか」以上に、先人たちが土地を耕し、インフラを整え、憲法の一条項を遺してくれたからこそ、今の自分たちの暮らしがあるという「恩恵」に気づくことではないでしょうか。
先祖から受けた恩は、本人に直接返すことはできません。だからこそ、その恩を次の世代や別の場所へ送る「恩送り・恩回し」が必要になります。それは、未来の世代が私たちに何を望んでいるかを想像し、今なすべきことを考えるという姿勢です。
イギリスの文化思想家ローマン・クルツナリック氏は、著書の中で「どうすれば未来世代にとっての『良き祖先(グッド・アンセスター)』になれるか」を提唱しています。台湾のオードリー・タン氏もこの言葉を用いており、この思想は世界中に広まりつつあります。
同書では、島根県浜田市の「未来局」の取り組みも紹介されています。職員が自分たちの意見ではなく、未来世代の希望を想像して議会で代弁するという発想は、非常に画期的です。
皆様の素晴らしい活動も、まさにこの「良き祖先」になるための取り組みの一つであると確信しております。その活動が全国へ広がるよう、私共も尽力してまいります。皆様におかれましても、さらなる活動の発展を心より願っております。本日は誠におめでとうございました。
鷲田 清一様(座長、大阪大学 名誉教授)
設立20周年記念イベント
「こころをつなぐフェス~はじめてのドーソーカイ~」
設立20周年記念事業「こころをつなぐフェス」では、これまでの受賞団体が年次の垣根を越えて交流し、新たな出会いを通じた価値の創出に挑戦いたしました。
過去の全国大賞受賞団体とフォーラムメンバーによる共同プレゼンテーション
2019年度全国大賞 社会福祉法人 阪南市社会福祉協議会(大阪府)
+フォーラムメンバー:堂本晃代
活動テーマ:あなたも私も笑顔になる ~子ども福祉委員~
2020年度全国大賞 特定非営利活動法人 おやこ劇場松江センター(島根県)
+フォーラムメンバー:鈴木みゆき
活動テーマ:げきじょっこまつり 初めてのお買い物
2021年度全国大賞 一般社団法人 Ponteとやま(富山県)
+フォーラムメンバー:小国綾子
活動テーマ:ごちゃまぜの中で育つ ~つながる・まなぶ
2022年度全国大賞 島根県奥出雲町立高尾小学校(島根県)※2023年閉校
+フォーラムメンバー:入江杏
活動テーマ:愛されて十年 ちっちゃな小学校の全校落語
2023年度全国大賞 横浜市立南吉田小学校(神奈川県)
+フォーラムメンバー:高際伊都子
活動テーマ:国籍を超えて笑顔で結びつなげよう南吉田
2024年度全国大賞 美容師交流会・美容師ボランティア団体 OneStep(千葉県)
+フォーラムメンバー:工藤啓
活動テーマ:「継続はチカラになり、カタチになる」
交流企画「自らのこころを育もう!」
ランダムに分かれたグループで「やりたいこと」を決め、その場ですぐに実行するフリータイムを設けました。和気あいあいとおしゃべりを楽しんだり、昔懐かしい昭和のおもちゃで遊んだりと、会場は終始笑顔あふれるひとときとなりました。
フォーラムからのあいさつ 山極壽一
40年以上にわたるゴリラ研究の中で、私は人間特有の「教育」の起源について考えてきました。離乳後すぐに自立的な食生活を送るゴリラに対し、人間には親以外の手を借りて育つ長い乳歯期間があります。人間はこの生物学的な「弱み」を、他者からの影響を糧に成長する「強み」へと転換したのです。
育ちを支える存在が年齢に応じて変化し、長期にわたるサポートが続くからこそ、人間は多様な個性を育むことが可能になります。これこそが、人間が「教育」を必要とした本質的な理由です。
皆様の献身的な活動は、まさにこの人間らしさを支える尊いものです。障がいがあってもありのままに生きるゴリラの子どものように、多様な子どもたちをそれぞれの個性のままに育むこと。その喜びを皆様と分かち合えたことを、心より嬉しく思います。
フォーラムメンバー 山極壽一(総合地球環境学研究所 所長、前京都大学総長)
交流会
交流会では全参加団体の紹介パネルを展示し、和やかな交流の時間を持ちました。受賞団体の子どもによる乾杯の発声やメンバーの皆様からの温かいコメントのほか、コロナ禍で対面の表彰式が叶わなかった2020年度・2021年度の受賞団体を改めて祝福しました。さらに、子どもたちによる賞品争奪戦も行われるなど、会場は大いに盛り上がり、盛況のうちに幕を閉じました。
「2025年度 子どもたちの“こころを育む活動” 受賞団体 決定!」もご参照ください。









