【4月】
アドバイザーの初回訪問では、第1セグメント「みる」、第2セグメント「ふれる」、第3セグメント「けいけん」、各セグメントについて助言を受けた。
◎第1セグメント「みる」のアドバイス
映像を注視しているかどうかだけでなく、児童生徒が映像に向かって手を伸ばすリーチの様子にも着目することで、「見ている」ことの評価がしやすくなるのではないか。また、触れることで映像に変化が生じるように、因果関係の理解につなげられる可能性もある。さらに、「見る力」がどの程度備わっているのかを把握するために、「視る力」と「認知」を分けて捉え、映像をシンプルにすることで評価しやすくなるのではないか。
第1セグメントのイメージ
◎第2セグメント「ふれる」のアドバイス
児童生徒が没入しやすい取組となるよう、実施に向けて検討を行った。プロジェクターを天吊りにすることで影が入りにくくするなど、提示環境を工夫する必要がある。情報を与えすぎると注意が散漫になり、目標の達成を妨げる可能性があるため、集中しやすい環境を整えることが重要であるとのアドバイスを受けた。
第2セグメントのイメージ
◎第3セグメント「けいけん」のアドバイス
VRを活用したデジタル機器の使用についての検討を行った。VRは首の動きにより見たい方向を確認しやすく、児童生徒の反応を教師が評価しやすいという利点がある。VRによる仮想現実空間の体験は、実体験があってこそ意味をもつものであり、教科学習においてⅠ・Ⅱ類型の児童生徒に対して適切な目標設定を行うことで、より主体的な姿を引き出せるのではないかとのアドバイスを受けた。
第3セグメントのイメージ
第1セグメントについては、誰でも自由に活動できる環境作りを目的に、パブリックスペースにおいて常時設置するための、設置場所を選定した。登下校や移動教室の際にも必ず目に触れる児童生徒玄関に設置することとした。その後、テスト上映を実施し、明るさや投影範囲についても検討を重ねた上で、プロジェクターを設置した。
【5月】
◎第3セグメント「けいけん」
MetaQuestの研究、Metaアカウントの作成、360度カメラのコンテンツ研究をした。
【6月】
◎第1セグメント「みる」
研究授業を実施した。授業は、知的障害と肢体不自由を併せ有する児童の中でも、知的障害特別支援学校の学習を主としたクラス(小学部1年生)と、自立活動の学習を主としたクラス(小学部4年生)の児童を対象として行った。授業後には、アドバイザー、授業者、研究チームによる協議を行い、今後の授業の方向性について意識統一を行った。
小学部1年生
- 国語、「どうぶつたち」の単元で研究授業を実施した。導入で動物を題材にした絵本を読んだ後、実物大の動物を見る活動において、簡易的な暗室である「没入型体験活動学習空間」で活動した。児童の主体的な動作を引き出せるよう、マットを準備して動作を制限しないように配慮した。その結果、自ら手を伸ばして巨大なサメに触ろうとしたり、ライオンの鳴きまねをしたり、積極的に対象に関わろうとする姿が見られた。
没入型体験活動学習空間内の様子
サメに触れようとしている
小学部4年生
- 教科を合わせた指導の生活活動、「きせつをかんじよう」の単元で研究授業を実施した。梅雨の季節をテーマとして、雨が降る映像を見る視覚刺激、雨音を聞く聴覚刺激、水に触れる触覚刺激など、複数の感覚を同時に入力することで、天気の雨を感覚として体験することがねらいである。見る、聞く、触れるに集中できるよう「没入型体験活動学習空間」で活動した。その結果、雨の動画に注意を向け集中している様子がうかがえた。
雨の映像を凝視している
水に触れようとしている






