活動レポート

2022年度「子どもたちの“こころを育む活動”」表彰式を開催

 2023年2月9日(木)、2022年度「子どもたちの“こころを育む活動”」表彰式を第一ホテル東京(東京都港区)にて開催しました。文部科学省をはじめ、受賞団体、フォーラムメンバー、募集協力団体など40名以上の方々にご出席いただきました。

 また、表彰式に続き、受賞団体とフォーラムメンバーによる交流会を開催しました。

当日プログラム

表彰式

  1. (1) 挨拶 小野 元之(パナソニック教育財団理事長)
  2. (2) 来賓ご挨拶 里見 朋香(文部科学省大臣官房審議官 総合教育政策局担当)
  3. (3) 受賞活動紹介
  4. (4) 表彰 鷲田 清一(座長、大阪大学 名誉教授)
  5. (5) 受賞団体からのコメント
  6. (6) 祝辞 鷲田 清一(座長、大阪大学 名誉教授)

交流会

▶ 表彰式プログラムはこちら(PDF:2.7MB)

表彰式

 弊財団小野理事長の挨拶の後、来賓を代表して、文部科学省大臣官房審議官の里見朋香様よりご祝辞をいただきました。続いて、こころを育む総合フォーラム座長の鷲田清一様より受賞団体に賞状と記念の盾が渡され、受賞団体から一言ずつコメントをいただきました。最後に、鷲田清一様より祝辞をいただきました。

主催者挨拶
(小野理事長)

来賓ご挨拶
(文部科学省大臣官房審議官の里見朋香様)

表彰状と盾の授与

2022年度「子どもたちの“こころを育む活動”」受賞活動・団体

全国大賞(1件)

  • ●活動名:愛されて十年 ちっちゃな小学校の全校落語
    団体名:島根県奥出雲町立高尾小学校(島根県)

優秀賞(5件)

  • ●活動名:35年続く「自分である」ことが嬉しい空間
    団体名:ハート&アート空間 ビーアイ(宮城県)
  • ●活動名:ともにつくろう白石の未来〜White Will(しろい志)〜
    団体名:白石市立福岡中学校(宮城県)
  • ●活動名:手話で自分と他者が分かり合い豊かに生きる
    団体名:特定非営利活動法人 しゅわえもん(東京都)
  • ●活動名:クリスマスに笑顔を届ける、みんレモサンタ
    団体名:一般社団法人 みんなのレモネードの会(神奈川県)
  • ●活動名:表現力・防災力向上!地域防災演劇ワークショップ
    団体名:一般社団法人 フリンジシアターアソシエーション(京都府)

奨励賞(1件)

  • ●活動名:Cafeで家族の様に愛され育つ子どもたち
    団体名:一般社団法人 カザグルマ(千葉県)

【全国大賞】
島根県奥出雲町立高尾小学校

【優秀賞】
ハート&アート空間 ビーアイ

【優秀賞】
白石市立福岡中学校

【優秀賞】
特定非営利活動法人 しゅわえもん

【優秀賞】
一般社団法人 みんなのレモネードの会

【優秀賞】
一般社団法人 フリンジシアターアソシエーション

【奨励賞】
一般社団法人 カザグルマ

祝辞

 受賞者の皆さま、本当におめでとうございます。ご来賓の方々、ぐるりとひと回りして深く感謝申し上げます。また、フォーラムメンバーの方々は選考、調査見学、しかも覆面調査、にご協力いただき、深く御礼申し上げます。叱られるかもしれませんが、お祝いの言葉代わりに少しだけお話しをさせていただきます。

 受賞された方々は皆さま「お節介」です。頼まれていないのに、得にならないのに、わざわざ世話を焼くというお節介な人です。しかし、「教育」や「人を育てる」というのは、そういうお節介だと思います。すぐにはわかってもらえないけれど、競争を勝ち抜くため、成功するためではなく、みんなで力を合わせて次の時代までちゃんと生き延びる、そして大切なことを次の世代に伝える、そういうことが教育のコアにあるんだと思います。しかし、すぐにはわかってもらえない。子どもの立場からすると「うるさい、構わないで」というのが本音なのではないでしょうか。

 「学ぶ」ということには、根本的に一つのパラドックスがあります。学びの意味は学んだ後からでないとわかりません。例えば、外国語の学習は子どもたちからすると「外国に住むつもりはない、なぜ学ぶのかわからない」となったり、習字では字のことではなく肘の動きを注意されるから「意味がわからない」となったりします。

 「押し付け」と言うと語弊がありますが、お節介がエスカレートしすぎると押しつけになります。授業で「これだけは覚えておけ」ということであったり、世間では一般的でないことが校則で強制されたりします。授業の質問なども、本来は疑問を解消したい人が聞くものですが、教室では先生が答えを知ってる生徒に「フランス革命が何年か知っているか」などと聞くことがあります。根本では生徒を試していると言えます。生徒を試すというのは、信じてないということにつながります。学校教育というのはこのように、時に、大切なこととそうでないことが逆転する怖さがあります。

 その反対に「何も教えない」という教育があります。これも極端な例ですが、お家元や一子相伝では「一切教えない」ということがあったり、料理人の世界では包丁の扱い方などを教えずに「見て勝手に覚えろ」ということがあったりします。

 「お節介」というのは、そのどちらの両極端でもなく、塩梅がすごく難しいんです。「押し付け」でも「一子相伝」でもない、その場にいると子どもたちが勝手に育つ「場づくり」が大切なのだと思います。

 今回受賞されました皆さまは、このような場づくりを色々な形で工夫しながらつくられたかと思います。私たちはそういう工夫や試みを「こんなやり方もある」、「学校とは違うけれどこれも教育なんだ」というモデルを全国に伝える責任があると思っています。ますます楽しいお節介、嬉しいお節介を続けていただきますようお願い申し上げます。

 本日は本当におめでとうございました。

鷲田 清一(座長、大阪大学 名誉教授)

交流会

 交流会では、各受賞活動の紹介パネルや子どもたちの作品を展示し、受賞団体とフォーラムメンバーが和やかに交流しました。また、フォーラムメンバーの皆さまから一言ずつコメントをいただき、会は盛況のうちに終了しました。

乾杯のご挨拶(入江杏様)

活動紹介パネル、作品展示

2022年度 子どもたちの“こころを育む活動” 受賞団体 決定!」もご参照ください。

  • 2021年度 表彰
  • 募集概要
  • 過去受賞