上越市立大手町小学校

第52回特別研究指定校

研究課題

豊かな体験と情報活用の一体的充実により、探究し続ける子供を育成する教育課程の提案
~新たに設定した資質・能力「情報探究力」「人間関係力」「学びに向かう力」を基軸として~

上越市立大手町小学校の研究課題に関する内容

都道府県 学校 新潟県 上越市立大手町小学校
アドバイザー 村川 雅弘 鳴門教育大学 名誉教授・客員教授
研究テーマ 豊かな体験と情報活用の一体的充実により、探究し続ける子供を育成する教育課程の提案
~新たに設定した資質・能力「情報探究力」「人間関係力」「学びに向かう力」を基軸として~
目的 現代社会に生きる私たちは、これまでとは比べ物にならないほどの多くの情報を得ることができる。様々な情報が溢れる現代社会、そして未来の社会において、人が人としてよりよく生きるためには、膨大な情報から必要なものを自らの意思や判断で選び取ると共に、直接体験を基に問いを立て、他者と手を取り合いながら課題解決に向かうことが重要であると考える。私たちはこの過程を、探究することであると捉え、子供が生涯に渡り、探究し続けるような資質・能力を育みたい。
そこで、「探究し続ける子供」にとって重要な資質・能力として以下の3つを設定する。
  • ・直接体験と得た情報とを関連させて活用する「情報探究力」
  • ・他者との関係をつくり、協働的に課題解決に向かおうとする「人間関係力」
  • ・自らの学びを方向付ける「学びに向かう力」
そしてこれらを効果的に育成するため、探究的な学びの基盤となる「生活科」および「総合的な学習の時間」を新たな資質・能力の視点から再構成することで、子供が社会と深くつながり、自分自身の成長を実感できる探究的な学びが中核となる教育課程を創造することが本研究の目的である。
現状と課題 昨年度まで学校重点目標「共生社会をつくる子供」に重要な資質・能力として、認知能力「コアスキル」と非認知能力「コアマインド」を発揮・育成する実践研究を進めてきた。この研究によって以下のような成果と課題が明らかとなった。
【成 果】
  • ・豊かな直接体験を前提とした各学年の「探究」の活動が構想・展開された。
  • ・異学年・同学年活動を年間構想に位置付け、実践することができた。
  • ・年間を通して作文シートや学びのシートを書き溜める活動を継続することができた。
  • ・「コアスキル」「コアマインド」がはたらく子供の姿を共有し、意味付けることができた。
【課 題】
  • ・直接体験を通して得た感覚などの情報と社会の事実とを関連付け、学びを深める活動に学年間での差が見られた。
  • ・異学年・同学年活動をすることによって育みたい資質・能力が明確でなく、計画や評価に曖昧さが見られた。
  • ・子供が蓄積した学びの履歴を、次の学びへ繋げる手立てが十分でなかった。
  • ・「コアスキル」「コアマインド」の複雑さや曖昧さによって、学校外へ研究を発信した際に理解を得られない部分があった。
学校情報化の現状
  • ・「教科指導におけるICT活用」については、学校全体で学年の系統性を鑑みた指導計画の作成が進んでいない。「探究」を中心に指導計画を見直すと共に、これによって見られた変容について、子供の姿、数値データの両面から評価する。
  • ・「情報教育」については、ICTの基本的な操作の習得及びプログラミング教育について、教員個々に委ねられている点が課題である。前述のICT活用に関わる系統的な指導計画の中に明確に位置付けると共に、具体的な活動例を蓄積・発信していく。
  • ・情報モラルの指導について、上越教育大学・清水教授を招いた研修を計画的に進め、実践を重ねる。
取り組み内容 ①「情報探究力」「人間関係力」「学びに向かう力」の構造の整理
  • 〇「情報探究力」「人間関係力」「学びに向かう力」を視点に授業公開研究を進め、見られた子供の姿を分析・整理することによって、それぞれの資質・能力の構成要素を明らかにする。
②「情報探究力」を育成する「探究」の構造の明確化
  • 〇年間の「探究」指導計画作成及び定期的なカリキュラム評価によって、「情報探究力」の発揮・育成に有効な手立てを整理する。
  • 〇「探究」で見られた子供の姿を分析し、学年ごとに「情報探究力」を発揮する具体像を整理する。
③「人間関係力」を育成する「ふれあい」の構造の明確化
  • 〇年間指導計画に異学年活動の時間を設定し、「人間関係力」の発揮・育成に有効な手立てを整理する。
  • 〇学校全体で統一する異学年活動の計画を基に、各学年の同学年活動の構想及び評価を行い、見られた子供の姿を整理・分析する。
④「学びに向かう力」を育成する「学びの時間」の構造の明確化
  • 〇「探究」の活動を中心に、課題解決に向かおうとする中で、好奇心や情熱、粘り強さを意図的に発揮させるような手立てを講じ、子供の自信を育む。
  • 〇各学年の「学びの時間」において、子供が自分自身の学びを振り返り、成長を自覚できるような有効な授業実践及び評価を行う。
  • 〇子供が1週間の学びを見通す時間と、週末の振り返りの時間を、全校で統一して一体的に実践する。
成果目標
  • ・3つの資質・能力の発揮・育成に関わる項目を取り入れた学校評価アンケートを、子供・保護者を対象に年2回実施する。3つの資質・能力の発揮・育成に関わる項目についての肯定的評価が子供・保護者共に80%を上回る。
  • ・研究会や活動公開DAYの参会者を対象に事後アンケートを行う。研究内容の明瞭さ・汎用性に関わる項目における肯定的評価が回答者の80%を上回る。
助成金の使途 「ロイロノートスクール」年間契約料、先進校視察、公開研究会運営費
研究代表者 風間 寛之
研究指定期間 2026年度~2027年度
学校HP https://www.ohtemachi.jorne.ed.jp/
公開研究会の予定
  • ・12月11日(金)に、研究発表会を実施する。全国から参会者を募り、研究成果を発信する。
  • ・特例研究指定校アドバイザー・村川教授から来ていただく機会を運営指導委員会とし、研究会の他に2回実施する。この日を「大手町・活動公開DAY」として、参会者を募り、授業公開等を行う。