学校法人津曲学園 鹿児島修学館中学校・高等学校

第51回特別研究指定校

研究課題

中学・高校での探究学習・自己調整学習を充実させる生成系AI活用の校内浸透
~評価や振り返りにおけるメタ認知能力育成等を目指した環境整備と活用方法の蓄積・共有~

学校法人津曲学園 鹿児島修学館中学校・高等学校の研究課題に関する内容

都道府県 学校 鹿児島県 学校法人津曲学園 鹿児島修学館中学校・高等学校
アドバイザー 木原 俊行 四天王寺大学 教授
研究テーマ 中学・高校での探究学習・自己調整学習を充実させる生成系AI活用の校内浸透
~評価や振り返りにおけるメタ認知能力育成等を目指した環境整備と活用方法の蓄積・共有~
目的 中高生の探究学習や自己調整学習を充実したものにするために、周りの生徒との協働や教師の支援・助言に加えてAIも活用できるようにする。
現状と課題
  • ①探究学習や自己調整学習において、生徒ひとり一人が取り組むテーマやペースが異なるため、教師による支援やフィードバックの時間を充分に確保することが難しい。
  • ②AIについて教師による認識や理解・活用にばらつきがあり、学校全体での取り組みにしていくには、生徒が活用する際のリテラシー・モラルへの不安を払拭し、活用方法を校内で蓄積・共有するしくみをつくっていく必要がある。
学校情報化の現状 教師も生徒も日常的に頻繁にICTを活用しているが、生徒の不適切な使用について問題になることもある。
生成系AI活用においても、適切な使用に向けたリテラシー・モラル育成が課題である。
取り組み内容 次の3点を中心に2年間で段階的に取り組む。
  • ①【教員による生成系AIの理解・活用】 まず教師が生成系AIを使いながら、研修や日常の場面で使い方の共有や対話をすることを通して理解を進める。同時に、リスクや問題点について具体的に認識し、検討する。
  • ②【生徒が生成系AIを活用する際のリテラシー・モラル指導の環境整備】 学校で定めている「学問的誠実性ポリシー」に生成系AI利用に関する項目を追加して、方針を明文化するとともに、保護者からの承認を得る手続きや生徒が利用するときのルールなど、具体的な指導方法・体制を整備する。
  • ③【生徒の探究学習・自己調整学習における生成系AI活用方法の蓄積・共有(特に評価や振り返りにおけるメタ認知能力育成)】 1年目は宮崎東高等学校での千葉大学との連携による実践を参考に、 「総合的な学習〔探究〕の時間」での活用を中心に、教科を越えて活用方法をいっしょに探り、蓄積・共有する。2年目は各教科での探究的な学びや自己調整学習における評価や振り返りでの活用方法を中心に、学校全体で蓄積・共有する。
成果目標
  • ① 教員の(1)「生成系AIについての理解・関心」、(2)「業務や指導に活用」の割合が高まり、(3)「生徒に生成系AIを活用させるうえでの不安」の割合が低くなる。
  • ② 生成系AI活用方法の蓄積・共有のしくみが構築され、そのしくみが頻繁に活用される。
  • ③ 生徒の(1)探究学習や自己調整学習におけるAI活用が広まり、「適切に」かつ「効果的に」活用できているという割合が高まり、(2)メタ認知能力等が高まる。
助成金の使途 生成系AI関連書籍購入費、「スクールAI」契約費、生成AIの有料版契約費、研究大会参加・先進校視察旅費、校内研修外部講師謝金、公開研究会準備・運営費 他
研究代表者 新名主 敏史
研究指定期間 2025年度~2026年度
学校HP https://www.shugakukan.ed.jp/
公開研究会の予定 【1年目】8月(上旬):本校の実践状況紹介・他校の探究学習等での活用事例共有
【2年目】10月:授業公開・実践状況報告・「探究学習や自己調整学習での生成系AIの活用」講話・ワークショップ