札幌市立星置東小学校

第48回特別研究指定校

研究課題

思考し自らの課題を解決する「文字学習」から掘り起こす国語の力
~文字の指導[知識・技能]の領域に、ICTをいかに活用していくべきか~

2022年度04-07月期(最新活動報告)

最新活動報告
重点は…文字や漢字、言葉、書写などにかかわるカリキュラムの見直し......

アドバイザーコメント

姫野 完治 先生
札幌市立星置東小学校は、児童数730名、学級数25学級、教職員数40名の......

札幌市立星置東小学校の研究課題に関する内容

都道府県 学校 北海道 札幌市立星置東小学校
アドバイザー 姫野 完治 北海道教育大学 教授
研究テーマ 思考し自らの課題を解決する「文字学習」から掘り起こす国語の力
~文字の指導[知識・技能]の領域に、ICTをいかに活用していくべきか~
目的
  1. 1.教師主導になりがちな文字指導の領域にICTを利活用し、「思考する文字の学習」を実現することで、国語科の学力、資質・能力を底上げすること。
  2. 2.言葉への興味、活用できる語彙を増加させていくとともに、言葉の豊かさに目を向けていく学習を構築すること、またそのための指導力を身に付けること。
現状と課題 これまでほとんど手つかずの領域であることから、児童の変容をどう考え、成果をどう測るかについてアドバイザーの助言を得て再構成し固めてからスタートしているところ。またこの研究推進の過程を、全職員で共通理解することが当面の課題。
学校情報化の現状 市の配備計画に基づいた整備(一人一台端末や各教室の wi-fi 環境等)が完了している。今後はこれらをどう活用していくかが問われるという認識で一致している一方、限られた学校予算でこれら多くのICT機器を維持・保守・更新をしていけるのかが不安である。教育活動に欠かせない他の消耗品に、手が回らなくならないか。
取り組み内容
  1. 1.1年次は、これまでの実践から、文字指導の指導過程やICT機器の使用状況を洗い出して課題を整理する。アドバイザーや民間教育団体等からの教示を得て、今後の研究計画を再構成していくための素材を多く抽出していく。
  2. 2.文字学習の汎用的指導方法「ホシオキスタイル」の完成に向け、試行、実践、精査、課題抽出等を重ねてパイロット版をつくり、2年次につなげる。
成果目標
  • ・子ども達に文字・漢字を正しく整えて書く力を付け、獲得する語彙の数を増やす。それにより、自己を表現する自信につなげ、表現力、コミュニケーション能力を向上させることで国語科の学力を示す指標を上げる。
  • ・画一的、受動的だった文字指導、文字の学習から脱却し、ICTを最大限活用した効果的な学習を創造していける授業構築の眼を養うなど、国語科の[知識及び技能]領域を柱とした指導力の向上。
助成金の使途 授業記録・教材提示用ビデオカメラ、移動用大画面モニター、移動用書画カメラ、共同研究者謝金、北海道書写書道教育研究大会(帯広大会)参加旅費、成果報告集(スタディレポート)印刷・製本他
研究代表者 佐々木 雅哉
研究指定期間 2022年度~2023年度
学校HP https://www.hoshiokihigashi-e.sapporo-c.ed.jp
公開研究会の予定 2年次に公開研究会を開催。また、北海道書写書道教育研究大会において、本研究について発表予定。

本期間(4月~7月)の取り組み内容

●「ホシオキスタイル」のイメージを固めなければ!

・重点は…文字や漢字、言葉、書写などにかかわるカリキュラムの見直し→教科間、学年間の学習のつながりを明らかにし、国語科の学習に限定することなく学びを広げていくことができるように。

…ルーブリックを活用したデータの蓄積→年間を通じてルーブリックを活用し、データを蓄積する。また、保護者、児童の実態を分析することで、学習への意欲の変化(我々の取組と照らして)を見ていく。

…ICTの活用。効率化、最適化のために。目標、目的に合った機器、アプリの選択→アプリの開発ではなく、既存のものから使えそうなもので試行。

…課題設定と協働的な学びを。→子どもたちが主体的に学びに向かい、その活動を通して力を付けることができるような課題設定を工夫する。自分と他者の考えを比較したり、共有したりする場面を適切に設けることで、学びが深まっていくと考える。協働的な学習を通して、児童自身が思考しながら知識、技能を獲得していくことを目指す。ICT活用と関連。

アドバイザーの助言と助言への対応

  • ●ひとまず、今後進めることについては整理できたのかと思います。先生方に実践してもらうことは決まっていますので、それと並行して、まずはカリキュラムマップづくりになるのでしょうか。これが決まると、全体がはっきりしてくるのでは。
  • ●ルーブリックとありますが、私のイメージでは、「自己調整学習」の方が合っているかも。ルーブリックは、あくまでも教師側が設定する基準。それに併せて子どもが自己評価し、その変容過程を子ども自身がメタ認知して、次の課題を創り出そうっていうことですね。これについては、勉強会などするといいかも。

→研究部での侃々諤々

本期間の裏話

  • ●アドバイザーの姫野先生には、微に入り細かく相談させていただいています。迷いながら進んでいる我らに、明確な羅針盤を与えてくださっています。そんな姫野先生から嬉しいメールの一言が。
    「…さっそく研究部で検討されていたとのこと、さすが若い先生方のパワーは素晴らしいですね…」
    我々のモチベーションはますます上がりました。

本期間の成果

  • ●ICTの活用が、より積極的に。何より子どもたちは何の抵抗もなく。
  • ●抵抗がある、どころか、使いやすいように自分なりにカスタマイズを。
  • ●「ことば」を大切にするとは何かが、学習を重ねる度になんとなくわかってきた。子どもたちにも、先生方にも。

→言葉の学習へのICTの刺さり方。教師が考えるより、子どもたちは親和させている。

今後の課題

  • ●研究内容をさらに絞ろう。ゴールをクリアにしていこう。
  • ●その上で、地道に実践していこう。
  • ●使えそうなアプリを探っていこう。

今後の計画

【1年目=今年度】

[研究部として]

  • ・学びの地図(カリキュラムマップ)の作成
  • ・さらなるICTの活用
  • ・アンケート分析
  • ・ホシオキスタイル(全体像)の共有
  • ・全校研、実践研究発表会に向けて

[教職員]

  • ・作成したマップによる授業構築
  • ・ルーブリックの活用

気付き・学び

  • ●研究内容を絞っていくほど、実践をやりやすくなる。
  • ●教員の数が集まれば集まるほど、文殊の知恵となる。本校は、それに最適な学校の規模と、先生方の勢いがある。

成果目標

  • ・子どもたちに文字・漢字を正しく整えて書く力を付け、獲得する語彙の数を増やしたい。
  • ・画一的、受動的だった文字指導、文字の学習から脱却し、ICTを最大限に活用した効果的な学習を創造していける授業構築の眼を養い、指導力を向上させる。
アドバイザーコメント
姫野 完治 先生
北海道教育大学
教授 姫野 完治 先生

 札幌市立星置東小学校は、児童数730名、学級数25学級、教職員数40名の、札幌市内では比較的規模の大きな小学校で、今回初めてパナソニック教育財団による特別研究指定校に採択された。

 国語科における漢字の定着や活用できる語彙の不足に対して問題意識を持ち、文字や漢字を自分のものとして自由に操り表現し、語彙として活動できる子どもを育てたいと考え、そこにICTを利活用できないかと2年間の研究計画を立てている。文字の定着というと、ともするとICTを活用したドリル学習に偏りがちになるところを、そうではなく「思考し自らの課題を解決する」ことに重点を置いているところに星置東小学校の独自性がある。

 4月の打ち合わせ、7月11日の授業公開を参観すると、子どもたちは日常的にタブレットを教育活動に使い、特に抵抗なく使用できている。ここに、どのような形で本研究の取組みを組み込めるかが、今後の研究を進める上でカギになる。2年目に提案予定のホシオキスタイルを明確にすることは今後の課題と言えるが、そこに向けて、すでにカリキュラム・マップや自己評価表の作成に取り組み始めていることは、今後の研究を進める上で基盤となると考える。若手教師が揃う研究部と、それをまとめる管理職が一緒になって研究を進めている様子から、これからのさらなる研究推進が期待される。

 特別研究指定校の場合、2年間という中長期で研究を進められる良さがある。当初の計画を基盤としつつ、新しいことにもぜひチャレンジして、他校でも生かせる学びのモデルが作成されることを期待したい。