実践研究助成(初等中等教育現場の実践的な研究に関する助成制度)実践研究助成(初等中等教育現場の実践的な研究に対する助成制度)

第41回特別研究指定校(活動期間:平成27~28年)

大阪市立堀江小学校 /平成27年度4-7月期

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研究課題と成果目標
研究課題と成果目標

取組内容
取組内容

裏話
裏話

成果
成果

今後の課題
今後の課題

公開研究会の計画
公開研究会の計画

アドバイザーコメント
必見! アドバイザーコメント

 

研究課題と成果目標

 

[研究課題]

ICTを活用した思考力・判断力・表現力を育む授業の創造
-総合的な学習の時間での協働学習を通して-

[成果目標]

○ 総合的な学習の時間における情報活用能力を育む授業モデルの構築ための授業構想と、ICTを活用した授業の実践研究

  • 目標の明確化とルーブリックの設定
  • 協働学習のための場の構成

本期間の取り組み内容/アドバイザーの助言と助言への対応

 

[取り組み内容]

1. 先行研究

  • NewEducationExpo2015(大阪会場、平成27年6月19-20日)に教員5名が参加し、先進的なICT活用を行っている大阪教育大学附属池田小学校算数科の授業実践、授業研究会に参加した。また、種々のセミナーに参加し、ICT活用に関する情報収集を行った。
  • 香田健治・佐藤真(2006)ルーブリック開発のためのグループ・モデレーションの方法に関する研究、学校教育研究21:192-204 を参考文献として、ルーブリック評価の適正を判断する方策について研究した。
  • 大阪市立本田小学校ICT活用事業モデル校公開授業(平成27年6月26日)に4名参加。
  • ICT通信を6号まで発行し、ICT活用のスキルを高めた。
大阪市立堀江小学校活動報告イメージ1

公開授業 第4学年体育

2. 研究授業

  • 四つ葉会研究授業9回-四つ葉会通信第10号まで発行
  • 新任研修15回研究授業、OJT1回
  • 研究授業(第1学年、第6学年)2回

3. 公開授業・討議会

学年 教科 単元
1 国語 はへををつかってぶんをかこう
2 生活 どきどきわくわく まちたんけん~ほりえのまちたんけんたい~
3 社会 わたしたちの大阪市
4 体育 わくわく探検隊 出発!!(表現運動)
5 国語 資料を生かして考えたことを書こう
6 社会 三人の武将と天下統一

アドバイザーの助言

総合的な学習の時間と国語科との連動

⇒発表の仕方や自分の意見の書き方の指導を行うなど、言語活動の充実を図るために、継続的に指導。

授業モデルの構築について、再現可能なレベルの設定

大阪市立堀江小学校活動報告イメージ1

公開授業 第6学年社会

⇒学習指導案に場の構成と学習内容の位置づけを明確にするために、研修部による指導案検討会を公開授業1本につき、3回以上行い、検討。

エビデンス…学力調査B問題の正答率を
点数化、エピソードの記録、
ポートフォリオの活用

⇒グループ・モデレーションの実施。授業討議会や四つ葉会通信などで共有化。

他校への積極的な発信

⇒第1回の公開授業を実施。学習指導案などを、学校HPへ情報公開。

 

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裏話(嬉しかったこと、苦心談、失敗談 など)

 
  • ルーブリックについて、共通理解を図るのが難しかった。指導案検討会や授業実践、討議会の中で、設定したルーブリックの整合性について、何度も議論を交わし、修正に修正を重ねていった。
  • 協働学習の中で、新たなICT活用のスキルを創造することに苦労したが、今後も新しい使い方を開発していかなければならない。
  • 総合的な学習の時間でのICT活用がまだまだ不十分である。次回の公開授業に向けて、開発中である。

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成果

 
  • ICT活用の授業実践の積み重ねにより、教員のICTスキルの向上が図られた。今年度着任した教員も積極的にICTを活用し、タブレットPCを中心に授業に活用できた。
  • 公開授業では、「ICTを活用した思考力・判断力・表現力を育む授業の創造」について、参会者から「一人ひとりの児童の思考を深めるために、効果的なタブレットの活用をしていた」「考える力、共に学ぶ力を育成するのにTPCはかなり有効」といった肯定的な意見をいただいた。

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今後の課題

 
  • 総合的な学習の時間におけるICT活用の開発
  • 総合的な学習の時間の中で、ルーブリックをどのように設定し、評価していくかについての検討
  • パフォーマンス評価など、複合的に児童を評価することの必要性
  • より積極的な研究成果の発信(HP)

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公開研究会の計画

 
  • 平成27年10月2日(金)第2回公開授業・授業討議会
  • 平成28年1月29日(金)平成27年度研究発表会

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アドバイザーコメント

兵庫教育大学 大学院学校教育研究科  准教授 永田 智子 先生

 
永田先生イメージ

本校の研究課題は「ICTを活用した思考力・判断力・表現力を育む授業の創造-総合的な学習の時間での協働学習を通して-」となっている.実は本校は,大阪市の学校教育ICT活用事業モデル校として2年間の実績があり,教科教育を中心に「ICTを活用した思考力・判断力・表現力を育む授業の創造」に取り組んできた.これから2年間かけて「総合的な学習の時間」での「協働学習」における授業づくりに挑戦しようとするものである.

ただ,2年間の実績があるとはいえ,小学校は教員の入れ替えが激しい.2年間ICT活用研修に取り組んできた教員は,すぐにでも次の課題に取り組むことは可能だろうが,新しく赴任した教員は,ICT活用スキルも考え方も十分とは言えず,いきなり発展的な課題に取り組むことは難しい.そのためにはまずICT活用スキルを習得してもらうことや,ICT活用の考え方について共通理解を図る必要がある.そのための取り組みとして,本校では各学年1名のICT担当からなるICT部会を編成し,定期的に研修を行い,全教員に対してICT通信を発行するなどしてICT活用のスキルを高めようとしている.こうした取り組みは他校でもぜひ参考になるだろう.

他にも若手中心の会を組織したり,各学年団でも研究授業を行うなど様々な機会をとらえて1学期から研究授業を繰り返している.このような取り組みの甲斐もあり,6月30日に実施された公開授業では,全学年でICTを効果的な活用した授業が行われた.

初年度の1学期は各教科においてICTを効果的に活用することに重きを置いたこともありベースは整ったように思われる.すでに「総合的な学習の時間」「協働学習」についての情報収集を始めているようだが,2学期以降,収集した情報をもとに「総合的な学習の時間における協働学習」についての検討がさらに進むことを期待する.

 

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