実践研究助成(初等中等教育現場の実践的な研究に関する助成制度)実践研究助成(初等中等教育現場の実践的な研究に対する助成制度)

行事:助成金贈呈式
第35回(平成21年度)

第35回(平成21年度)

第34回(平成20年度)

第33回(平成19年度)

第35回(平成21年度)実践研究助成
− 助成金贈呈式を開催 −

平成21年度「助成金贈呈式」が5月15日(金)に文部科学省 他多数の方々のご臨席を賜り、東京芝パークホテルで開催されました。

第35回『実践研究助成(一般・特別研究指定校)』の75件の助成先(出席71件)に遠山理事長より奨励状が贈られました。

奨励状授与の後、「くるま座ディスカッション」を実施しました。「くるま座ディスカッション」では、校種ごとに分かれ、お互いの実践概要を発表しました。グループごとに、審査委員から実践にあたってのポイントの助言を受けるとともに、アイデアの共有をはかりました。ディスカッションの最後には、全員に対し、内田理事より総括をいただきました。

実践研究推進の決意を新たにしていただく、実り多い式典となりました。

実施概要

贈呈式
来賓ご紹介
理事長挨拶 理事長 遠山 敦子
来賓ご祝辞 文部科学省 生涯学習政策局 参事官補佐
       出口 寿久 様
審査経過説明 審査員 吉崎 静夫
助成金贈呈
第35回 実践研究助成

遠山 理事長 挨拶
 
奨励状の贈呈
くるま座ディスカッション
  • 校種ごとに分かれ(特別研究指定校は単独)、グループ単位で取組み概要(計画)を発表し合いました。(一人あたり発表時間は3分。)
  • 審査委員から一人ずつへ実践研究を進める上での助言をいただくとともに、グループ内の協議を通し、アイデアや情報の共有化を図りました。
  • 最後に、内田理事よりディスカッションの総括をいただきました。

くるま座ディスカッション
 
パナソニック教育財団
内田伸子 理事
(お茶の水女子大学 教授)

審査経過説明(要旨)
パナソニック教育財団
吉崎 審査員
  • 「実践研究助成」は、自由テーマによる1年間の助成と、指定テーマのもと2年間実践研究に取り組み、その過程や成果を他の学校へ公開いただく「特別研究指定校」の2本立てで実施している

  • 今回は、全体で303件という非常に多くの応募があり、その中より厳正な審査の結果、本日の75件が選ばれた。採択率は4倍を越える高いものだった。

  • 今回の応募で特筆すべき点は次の通り。
    • 47都道府県全てから、そして、海外日本人学校からも応募を得たこと。
    • 昨年度の特別研究指定校となった学校の地域から、数多くの応募を得たこと。これは特別研究指定校の公開研究会などを通じて、皆様に本制度をご理解いただけた成果だと思う。
    • 応募総数が非常に多かったことのみならず、いずれも内容が高かったこと。選考にあたって、審査員は大変苦労した。

  • 今回の審査では、申請の内容が変化するとともに充実してきている実感があった。
    申請書の特徴は次の通り。
    1. 新学習指導要領や新単元と研究テーマを合致させた取り組みが目を惹いた。
      例えば、活用力、言語力、小学校英語など。
    2. 学校改革というべき取り組みが多かった。
      学校長の明確なビジョン、リーダーシップのもと、全教科、全職員を上げて、学校全体としての取り組み、行政や地域などのバックアップの加わったものもあった。
    3. これまでの蓄積を踏まえたうえで、全国のモデルとなるような取り組みも充実していた。
      例えば、小学校英語、交流学習、情報モラル、過程地域との連携など。
    4. その学校の特性を生かした着眼点のユニークな取り組みもあった。
      例えば、郷土学習、少人数制、複式授業、学校間連携など。
    5. 特に小学校において、上記1~4の傾向が顕著だった。
    6. 中学校は、教育研究グループからの応募が数多くあった。
      これは、学校全体で取り組みやすい行いやすい小学校や、教科性の発揮し やすい高校と比べ、中学校では自然な成り行きかと思う。その分、人脈や実践が交流されるということでもある。
    7. 高等学校、特別支援教育では、継続性や汎用性の高い取り組みが多くあった。
    8. 継続して助成を受けられた学校は、前回の助成の成果と課題が明確に示され、今回の助成でどう発展させたいのかが明確に示されており、期待がもてた。
今回、助成を受けられた方は、今述べたことに加え、次の点が評価された。
  1. 申請書がキチンと書かれており、全てが読み取れる。
  2. 多角的な観点から計画が練り上げられバランスがよい。
  3. 研究集団としての向上心が感じられる。
  4. メディアの活用が極めて自然。
  5. 成果の積極的な公開や、具体的な成果物の作成など普及への問題意識が高い。
最後に。このあと、審査員を囲んでのくるま座ディスカッションが催されるが、皆様には次の3点を御願いしたい。
  • 審査員は、どの先生も、教育分野において日本を代表する研究者ばかりである。そういった研究者からじかに指導の受けることのできる貴重な場なので、よきアドバイスを得てかえってほしい。
  • 2つめは、他の助成先との交流である。同じ志を持つ者同士、意見交換・情報交換をし、研究の輪を広げてほしい。
  • 3つめは、今日を機に、研究者や他の助成先と連携し、研究の輪が更に地域や他の学校へ広がるよう御願いしたい。