実践研究助成(初等中等教育現場の実践的な研究に関する助成制度)実践研究助成(初等中等教育現場の実践的な研究に対する助成制度)

第39回特別研究指定校(活動期間:平成25~26年)

奈良県立奈良養護学校/平成25年度1~3月

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実践経過
実践経過

成果と課題
成果と課題

成果と課題
裏話

2年間の実践を終えた感想
1年間の実践を終えた感想

次年度の展望・目標
次年度の展望・目標

アドバイザーコメント
必見! アドバイザーコメント

 

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この3ヶ月間で実施できたこと、決まったことなどがいろいろあり来年度へ向けて大きく伸展しました。主な事項を紹介します。

奈良養護 Teaching Materials Shared Networkイメージ

  1. 教材教具のインターネット上のデータベースである「教材共有ネットワークTMSN」を公開することができました。
  2. 2月14日金曜日、積雪のため学校が休校となりましたが、予定していた中間報告会を実施することができました。公開授業はビデオを見ながら検討ができました。
  3. フラッシュを使ったデジタル教材の開発が進み、タブレットPCの授業での利用が飛躍的に多くなりました。
  4. 長崎、大阪、名古屋で行われた教育システム情報学会にて、研究報告を行いました。
  5. 4月から特別支援教育総合研究所の金森先生との研究協力が決まりました。
  6. 来年度夏に地域支援ネットワークの取組の一環として、文科省の分藤調査官の協力を得て、県内全体を対象にした教材共有システムの研修会の実施が決まりました。

奈良養護学校活動報告イメージ1

中間研究報告会

奈良養護学校活動報告イメージ2

フラッシュ教材の開発

 

研究開始当初は、活動内容について具体的に見えていないことも多かったのですが、この1年間の取組を通して具体的に進めていくべき内容がはっきりしてきました。取り組むべき課題と具体的作業がはっきり決まってくると、学校全体で作業分担をしながら進めていくことがスムーズにできるようになります。来年度へ向けてこのことが一番大きな成果ではないかと思います。

 

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実践経過

 
1月20日(月) 畿央大学より研究スタッフ来校。自作フラッシュ教材を使った授業実践と検討会の実施。3択教材の工夫点と改良点の確認。
以後、毎週月曜日に来校し、フラッシュ教材の開発を行う。
1月22日(水) 教材共有ネットワークを設置するレンタルサーバについての検討会。
1月27日(月) 教材共有ネットワークをレンタルサーバにアップロードし開設する。
1月29日(水) 教材データベースのアップロードを開始する。
2月7日(金) 教育財団より来校、堀田先生から教材共有ネットワークの助言を受ける。
2月14日(金) 公開授業及び中間報告会を実施。公開は積雪休校のためビデオ利用。
2月21日(金) 東大阪大学の太田先生・鴨谷先生、畿央大学の西端先生が来校。教材共有ネットワークの仕組みや機能、内容についての検討会を実施。
2月25日(金) 教材共有ネットワークの紹介パンフレットの作成。
3月2日(日) 第11回 情報コミュニケーション学会 全国大会にて発表。
「特別支援教育におけるデジタル教材の活用について」
3月8日(土) 教育システム情報学会関西支部大会にて発表。
「肢体不自由児の運動機能に応じたタブレットPCの活用方法」
3月15日(土) 教育システム情報学会研究会(名古屋)にて発表。
「肢体不自由児教育における大型タッチモニタの可能性」

※教材共有ネットワークについては、随時メールを使って相談しながら、内容の充実に向けて取り組んでいる。

奈良養護学校活動報告イメージ1 奈良養護学校活動報告イメージ2
フラッシュ教材の開発 「どっちでしょう」聞いて選択する課題
 

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成果と課題

 
  1. ○教材共有ネットワークがアップロードされ、地域支援システムか稼働し始めたこと。 課題:より使いやすい物にするためのリサーチと機能の追加や修正。     
        教材・教具のアップロードによる内容の充実。     
        広く活用してもらうための広報や活用研修会の実施。     
        地域支援として、特別支援学級や進路先、就学前施設との共同研究
  2. ○本校の研究テーマ「確かな学びを育む授業づくり」の研究の中で、新たに多くの教材が開発されてきたこと。
    課題:まだデータベースにアップロードされていないものが多くある。
        アセスメントチェックリストと学習活動のつなぎが未完成である。
  3. ○畿央大学の定期訪問とフラッシュ教材の開発が順調に進んでいること。
    課題:フラッシュ教材の種類や数を増やし、活用方法についての周知を図ること。
        フラッシュ教材を課題や目的、発達水準に応じて整理していくこと。
        フラッシュ教材の作成技術の習得、他のソフトを使ったデジタル教材の開発。
  4. ○特別支援教育総合研究所との共同研究と地域支援充実のための夏の研修会が実施できるようになったこと。
    課題:具体的な取組や活動について打ち合わせを行い、有意義な成果につなげていく。

フラッシュ教材の紹介(一部)

奈良養護学校フラッシュ教材1 奈良養護学校フラッシュ教材2 奈良養護学校フラッシュ教材3
3択問題。質問を聞いて該当するものを選ぶ課題。間違えると「あれ?」が音声でも流れる。正解すると次の問題へ進む。 3択が6択に増えた物。基本的には3択と同じ機能。 「あひるのあはどれ」という声が聞こえ、正解するとあひるの絵が出てきて、正という声が出てくる。
 

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裏話(嬉しかったこと、苦心談、失敗談 など)

 
公開授業と中間発表会当日が大雪のため休校となった。がっくりきた反面、その状況の中でも欠席者がほとんどなく、無事終えることができたのがうれしかった。また、そこで出された意見が、これからの取組の励みや参考となるもので、研究の理解が深まったことと加え有意義な研究発表会となった。
奈良養護学校報告イメージ1 奈良養護学校報告イメージ2
雪の正門  参加者を迎えた雪だるま
奈良養護学校報告イメージ3 奈良養護学校報告イメージ4
学校長の挨拶  公開授業で使ったツールの説明
教材共有ネットワークの基本構造が完成し、ネットワーク上で公開されたこと。自分たちが取り組んできたこと、考えてきたことが目に見える形になったことがうれしかった。 多くの人たちの努力によりここまで進んできたという実感があった。
 

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1年間の実践を終えての感想

 

研究全体から見るとスタートに立つことのできた1年だった。この1年の取組を通して、今何が課題になっており、来年度に向けて何をしないといけないのかがはっきりしてきました。パナソニック教育財団の方や助言者である堀田先生をはじめ、たくさんの方からいろいろなアドバイスを受けながら進めてきました。形がどんどんはっきりとし、いろいろな課題が相互につながり合って、研究の全体像がはっきりしてきたと思います。

研究の進行については、これまでの研究から発展してきたものでもあり、流れができていたのでスムーズに進行したが、教材共有ネットワークのアップが予定よりも遅れてしまった。レンタルサーバを利用してそこにアップしたが、学校がレンタルサーバを借りるのが手続き上難しく、4月からの消費税増税の影響もあり、難しかった。

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次年度への思い

 

来年度は、教材共有ネットワークの充実に向けて、小学校、就学前施設、進路先と共同研究を進め、ニーズの中から何ができるのかを考え、ネットワークの中に取り入れていきたい。教材のアップロードと他校との協力により、内容そのものの充実も図っていきたい。 学校での全体研究として「確かな学びを育む授業づくり」を推進し、そこから生まれてくる新たな教材についてもアップロードしていきたい。畿央大学との共同開発では来年度新たな仲間も迎えて幅広く取り組むことができるように調整していきたい。地域支援に向けた夏の研修会企画については、誰にとっても学びとなり、子どもたちの学習や発達を支援していこうという思いが高まっていくような研修会を企画したい。やりたいこと、やるべきことがたくさんあり、はっきりしていることが来年度へのエネルギーとなっていると感じています。

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アドバイザーコメント

園田学園女子大学 教授 堀田 博史 先生

 

 ついに,教材共有ネットワーク( http://www.narayogo.jpn.org/ )が完成しました。ネットワークが稼働しはじめたことで,これからの研究の見通しが,より明確になってきました。教材も順調に追加されており,共同研究者の協力のもと,教材共有ネットワークが今後もバージョンアップしていくことに期待します。

1~3月期は,教材共有ネットワークをはじめ「共有」する取り組みが見られ ました。1つめは,学校全体での取り組みとして,先生方の役割分担が明確になり,作業がしやすくなったことで,次年度に向けて大きな進展です。2つめは,学会での研究成果の発表です。今後ますます教材共有ネットワークが認知されることでしょう。3つめは,2月14日金曜日に開催された1年目の中間報告会です。 実際に現場に赴き,同じ空間を共にすることで得られる貴重な機会でした。

今後もネットワーク閲覧者も参加できる双方向のしくみを強化されて,有用な 教材の蓄積に繋げてください。

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