実践研究助成(初等中等教育現場の実践的な研究に関する助成制度)
第36回特別研究指定校成果報告

京都教育大学附属桃山小学校(京都府) 平島和雄教諭

未来の文化を担う人の育成
〜自立と共生の力を持った子ども育成のための
伝え合う力の充実〜


研究目的 「自立」と「共生」の力を持った子どもの育成

  • まずは、とにかくICT機器を導入して、教師がその良さや特性を実感しようと考えて、どんどん使ってみた。また、本校は昭和40年から『創造性教育の研究』を掲げてきて、これまでの教育を、「人間力」の視点から見直し、あらためて「人間力」とは何だろうと、考え続けてきた。
  • 赤堀先生(白鴎大学)から「人間力がテーマであるが、子どもが育つことが大事なので、あえてICTを使う必要もないのではないか」というアドバイスをいただき、人間力を「ものごとの本質に迫っていく力」と定義することができた。そして、その過程こそが自立と共生の力をもった子どもの育成につながる、と考えている。
  • 5つの具体的な取り組み
    @基本的な生活習慣の確立
    A幼少中の連携による異年齢活動の充実
    Bアナログとデジタルの良さを理解してメディアの特性を生かした利活用
    Cデジタル環境の整備とスキルアップ
    D校内LANによる情報を再活用できるシステムの構築
  • これまでの取り組みで見えてきたのは、「ICT機器の前に子ども・人間ありき」ということ。
    @子どもの力は素晴らしい。
    AICT機器の特性やアナログとデジタル両方の良さを活かし、有効な使い方をする。
    BICT機器は触媒であり、常に使う必要はない。


コメント木原先生(大阪教育大学)「人間力は研究成果を形にするのが難しい。だが、やはり区切りをつけ、アンケートをとる。またエピソードを付け加えるとか、保護者にインタビューする、などで形にすることが必要」
赤堀先生(白鴎大学)「専門性を持った先生方のオリジナル教材や授業の独自性など、伝統ある国立附属校の授業力に感心した。子ども達がメディアを使って作り上げていく授業に “自立と共生の力”を見せていただいた」

前のページに戻る