実践研究助成(初等中等教育現場の実践的な研究に関する助成制度)
第36回特別研究指定校成果報告

三原市立幸崎中学校(広島県) 助光達也教諭

思考力・表現力を高める授業の創造
〜学習集団の育成を通して〜


研究目的 集団での学び合いを充実させ、生徒の意見によって思考力・表現力が高まるような授業ができるようにする。

1. ICT機器の活用について
当初はICT機器を活用できる教員がいなかった。そこで、校内研修を実施して、全教員がICT機器を活用した授業に取り組み、全員が同じ目的を持って、研究授業を行うなどの実践例を残すことができた。

2.ICT環境について
当初はICT機器がほとんどない状態だったが、1学年1学級と特別支援学級の全4クラス、全校84名の小規模校に,電子黒板3台が配置されたことで,いつでもICT機器を活用できるようになった。空き教室を活用して教科教室を作り、社会、数学、英語、美術の教室に電子黒板を配置した。英語はデジタル教科書、数学ではデジマス、理科室には高速度カメラを配置している。授業だけでなく、生徒自身が部活動や文化祭のプレゼン資料などを作れるようになった。

3. 学力向上について
広島県の学力向上対策事業推進地域として、結果を出すために、ノートのまとめ方を指導した。左のページには基礎的なことや板書した内容を書き、右のページには思考したことを書き入れる。さらに、グループで議論して自分の意見を書く。
昨年と今年の7月に、生徒にアンケート調査を行った。「授業がよくわかる」と答えた者がほとんどの教科で半数を超え、昨年よりすべての教科で増えて、満足していることがわかる。「TVやコンピュータを使った授業」については、肯定的な評価が70%以上だった。

4. 地域の学校との連携
三原市の各学校には電子黒板が配置されており、学力向上対策事業推進地域や視聴覚部会で情報交換を行い、共同で研修会を開催した。


コメント堀田先生(玉川大学)「小さな学校で、先生も少ないのによくやっている。思考力・表現力を高めるために、丁寧にノート指導をやっていることがよくわかった」
赤堀先生(白鴎大学)「中学校の先生は教科で専門性を発揮しているので、あまりICT機器を使いたくないという話も聞くが、教科によって差があるのか」と質問、「全教科の先生がICT機器を使っている。例えば、体育のマット運動の場合にビデオカメラとホワイトーボードを準備、体の動きを撮影して再現して指導に役立てている」という答えがあった。
木原先生(大阪教育大学)「ICT機器は、最初に教科書にない資料の提示、次に発表する生徒のノートやワークシートの拡大装置として使用される。さらにみんなで同じことをやるより、同じ教室の中で、ある子はインターネットで調べ、別の子は資料集を見る、といったデジタルとアナログの平行した活用も生まれている」

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