・兵庫県芦屋市立精道小学校 /平成28年度4-7月期 |
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研究課題と成果目標 |
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研究課題 グル―プでポップの内容を調べる 芦屋発,課題解決型学習(アクティブ・ラーニング)の開発~タブレット端末の活用で児童の思考をさらに深める~ 成果目標 従来からの課題解決型学習を続けながら,学び合う中で“思考”を揺さぶり『表現』をより豊かなものにしていく。 思考探究活動への仕掛けや学習課題のレベル,学び合い,効果的なICT活用などの意味を問いながら校内授業研究の日常化を図っていく。 自分のテーマに沿った調査活動 子どもたちが「意欲的(使いたい!)」になる。 「協働的(あなたはどう思ったの?)」になる。 |
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本期間の取り組み内容/アドバイザーの助言と助言への対応 |
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本期間(4~7月)の取り組み内容 ■1年間の計画および見通しの確認 年度初め ◎児童の思考をさらに深めるための児童への手立て ・「話す・聞く・話し合う力」の学年の発達段階に応じた目標設定および取組(「話す・聞く・話し合う力をつける10カ条」の活用) ・「生き生きと学び合う授業」素地となる学習規律を共通理解して,学校全体で取り組む。(全教室に掲示する。) ◎児童の思考をさらに深めるための教師への手立て ・授業を見合うための時間の調整を学年研で行う。(例:1週間の予定を立てる。デザインシートを活用した簡単な授業公開。) ・シンキングツールを活用した本校研究テーマに沿った個人年間目標の設定。 11月25日研究会までに ・単元づくりデザインシート、本時づくりデザインシートの作成および学年団での実践事例交流などの日常的な授業交流 ・授業後のふりかえりシートの作成および学年団での交流 学年末までに ・全教職員によるデザインシート集作成。(授業後のふりかえりシート含む) ・効果的なICT活用の実践事例集作成。(学年で1か月に1つ報告をあげ、まとめる) ・有効なタブレット活用場面の動画を作成する。 <別紙 精道小版 アクティブラーニング カリキュラム 素案ppt を貼り付ける> ■実績 ・教師自身の思考を整理し、可視化するためにシンキングツール(フィッシュボーン型)を活用し、「個人のテーマ」を達成するために「学び合い」、「ICTの活用」、「思考力・判断力・表現力の育成」の3つの観点について具体的に考えることで、個々人が単元や授業の組み立ての際にそれらを意識しながら発問や課題のレベル、タブレットの有効性や必然性を考え直すことができた。 ※アドバイザーの助言と助言への対応 ・タブレットを活用する際には、タブレットの有効性(別なツールの検討も含めて)をしっかり考えることが大切である。そのために授業内容を検討する際には、タブレット活用のポイント・有効性についてお互い意識して話し合う。 ・単元・本時デザインシートを作る際には、授業のねらいをしっかりもち、それに沿ったタブレットの活用を考えていく。また、子どもたちの学習活動の様々な段階で活用できることを念頭に置いて(導入・ふりかえり、共有、協働、表現)作成する。 ・タブレットを活用する場面において子どもの思考を深めるためのタブレットの活用方法がはっきり分かるようにふりかえりシート(教師用)にタブレットの項目をおこし、それらを後に抜き出すことによって実践事例集、経験カリキュラムの作成の資料にしていく。 ・精道小学校の活動を他の学校に発信していくために子どもの思考を深めるタブレット活用やアクティブラーニングのポイントに焦点を当てたビデオを作成し、公開していく。 |
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裏話(嬉しかったこと、苦心談、失敗談 など) |
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本期間の裏話 ・4月はクラス経営の基盤づくり、5月は運動会等学校行事とも重なり、慌ただしい中ではあったが、学年団で授業の話が多くなり、同僚性が向上した。 ・新しくこられた先生方にもミニ研修会や積極的なタブレットの活用を進めることで日々の授業で活用いただけた。 |
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成果 |
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本期間の成果 ・学年研で効果的なICTの活用の実践報告(学年で必ず月1つあげている)について話したり、個人テーマを通した授業の交流、一人1授業によるデザインシートの交流をしたりするなど授業に関する話題が教師間で気軽にできる雰囲気が見られた。 ・子ども達の“思考・探究”活動を中心に据えた授業をする際にタブレットが直接的に思考活動のツールとして活用されるだけでなく、思考活動に行きつくまでの前段階として、視覚による感覚的な理解の手助けや子ども自身の考えを整理して思考活動へつなげていく架け橋的役割も見えてきた。 |
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今後の課題 |
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アクティブラーニングの経験カリキュラムを作っていく際に,タブレット端末の効果的な活用にいくつかの段階が見えてきた。これらの段階ごとにタブレットの活用を考えていく必要がある。 ・「導入・ふりかえり」への支援 ・「共有」への支援 ・「協働」への支援 ・「表現(思考・判断)」への支援 |
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今後の計画 |
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・11月25日研究発表会に向けて学年団での指導案の検討 ・一人一授業での指導案作成および学年団での話し合い ・授業後のふりかえりシートの作成および個人による実践事例作成 ・本年度も昨年度同様に実践された授業については、単元前と後で児童アンケートを実施予定。1学期に実施した研究授業については、夏季休業中に集約、分析、授業改善の話し合いを予定。 |
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*1学期実施したアンケート項目(高学年用) ★昨年度のアンケート結果より
3年理科 『チョウ博士になって,4年生にふく習問題を出そう』
5年算数科 『《合同な図形イラスト展》を開こう』
3年総合的な学習の時間 『わたしたちの市のようす~すてきな芦屋のまちを見つけよう~』 |
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アドバイザーコメント |
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園田学園女子大学 人間健康学部 教授 堀田 博史 先生 |
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精道小学校の研究課題は、『芦屋発、課題解決型学習(アクティブ・ラーニング)の開発』です。2年間で、タブレット端末を活用した課題解決型学習(アクティブ・ラーニング)の指導法や授業方法について体系的なモデルを開発することに取り組んでいます。2年目は、タブレット端末の有効な活用方法を事例集としてまとめ、体系化しています。同時に市内の学校に指導法などの普及を目指し、完成させます。 4~7月の精道小学校の取り組みでは、児童の思考をさらに深めるための児童への手立て、教師への手立てについて述べられています。その成果について、数値などで具体的に明示されると、他校の皆さんにも実践の効果がより分かりやすく理解できると思います。また学年末までに、効果的なICT活用の実践事例集を作成するとありますが、ぜひ11月25日の研究会に間に合わせるように作成をお願いします。研究会には、市内はもとより県内・外から授業参観されます。そのタイミングで実践事例集を配布するのが普及につながります。 他校の皆さんには、精道小学校の教職員全員で作成している、単元づくり、本時づくり、授業振り返りのデザインシート集を作成されることをお薦めします。他クラスの授業参観は時間的に難しいため、各デザインシートで授業を振り返ることは効果的です。参考になさって下さい。 4月から新たな教職員も加わり、研究にも慣れてきたと思います。各学年団で協力して、2学期以降は精道小学校の研究成果を発信し続けてください! |
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