実践研究助成(初等中等教育現場の実践的な研究に関する助成制度)実践研究助成(初等中等教育現場の実践的な研究に対する助成制度)

第39回特別研究指定校(活動期間:平成25~26年)

板橋区立上板橋第四小学校/平成26年度8~12月

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研究課題と成果目標
研究課題と成果目標

取組内容
取組内容

裏話
裏話

成果
成果

今後の課題
今後の課題

公開研究会の計画
公開研究会の計画

アドバイザーコメント
必見! アドバイザーコメント

 

研究課題と成果目標

 

[研究課題]

『ICTを活用した思考力・判断力・表現力の育成』
~シンキングツールの効果的な導入によって~

○様々なシンキングツールを各教科各学年に導入し、思考力・判断力・表現力を育成する。
○タブレット端末を含むICT機器とシンキングツールの両者のよさを生かした授業をおこなう。

[成果目標]

○シンキングツールの効果的な導入方法をあきらかにし、シンキングツールを学年、教科、学習活動の場面でしぼり込み、学年に系統的に位置づける。

○全教員がICT・シンキングツールを導入した授業をおこなえるようにし、子どもたちの思考力・判断力・表現力を育てていく。

本期間の取り組み内容/アドバイザーの助言と助言への対応

 

8月

上板橋第四小学校活動報告イメージ1

  • ○パナソニック教育財団「平成26年度成果報告会」にて中間発表を行う。
  • ○2学期よりシンキングツール(シンキングマップ・ホワイトボード・タブレット端末)の使用について、学年、教科等の系統性を考えるため、シンキングツール活用記録を取ることを共通理解した。

9月

上板橋第四小学校活動報告イメージ3

研究授業⑧⑨

6年生 社会 「戦国の世から江戸の世へ」
マトリクス表 ホワイトボード
タブレット端末

5年生 図工 「その場くん登場」
イメージマップ タブレット端末
(講師:
元松戸市立馬橋小学校教諭荒川深雪先生)

研究授業⑩⑪

上板橋第四小学校活動報告イメージ4

5年生 音楽 「歌声に思いをのせて」
タブレット端末

3年生 理科 「こん虫を調べよう」
マトリクス表  ホワイトボード
タブレット端末(教師)

(講師:放送大学教育支援センター教授 中川一史先生)

上板橋第四小学校活動報告イメージ5

~中川先生のご指導から~

  • ○シンキングマップを授業で使う場合、授業の導入場面が単なる段取りの確認のみに終わっていないかを確認する必要がある。導入の場面では、児童に考えさせたい中身について、どのように着眼させるのかが最も大事なことである。
  • ○シンキングツールの活用にあたっては、それぞれの特徴をとらえ、最もふさわしいものを選択しなくてはならない。特に、今回の授業では従来から使用していたホワイトボードに加え、タブレット端末を積極的に使っている。この両者について、授業における「活用」と「収束」の方法を考える必要がある。
  • ○タブレット端末の使用台数について、理科では教師が資料提示のために1台、音楽では班に対して2台といったように、様々なバリエーションがあることがわかった。
  • 上板橋第四小学校活動報告イメージ5

  • ○今後、学校では実践を基に「(シンキングツールについて)どの学年の児童に、どこまで使わせるか。」という段階表を作成すると聞いている。
    今後、指導案を作成する際には、この段階表を意識していくほうがよい。

10月

上板橋第四小学校活動報告イメージ6

上板橋第四小学校活動報告イメージ7

研究授業⑫⑬

2年生 学級活動 「元気が出る朝食をとろう」
Yチャート  タブレット端末
5年理科 
2年学活

5年生 理科 「ふりこのきまり」
マトリクス表  ホワイトボード
タブレット端末
(講師:元松戸市立馬橋小学校教諭
 荒川深雪先生)

11月

研究授業⑭⑮ 本年最後の研究授業 

上板橋第四小学校活動報告イメージ8

1年生 算数 「かたちあそび」
Yチャート  実物投影機
2年生 算数 「新しい計算を考えよう」
ホワイトボード  タブレット端末(教師) 

(講師:放送大学教育支援センター教授 
中川一史先生)

~中川先生のご指導から~

  • ○シンキングツールを使用する目的の一つとして、思考の共有化を図るということがある。今後、指導案の検討段階で、その目的が「最適な」形で実現できているか再度確認して欲しい。そのためには、どのシンキングツールか適切かの吟味が必要である。
  • ○今回の低学年の授業では児童の思考したことをクラスで共有化するために、1台のタブレット端末を使用したが、とても有効であったと思われる。
  • ○授業を構成するにあたって、個別学習・グループ学習・一斉学習といった学習形態の切り替えの意図を明確にすること。

研究全体会 研究発表会・公開授業についての確認 (時程・指導案・使用ツール等)

12月

 

研究全体会(1)全体での確認  (2)各学年の指導案検討会
(講師:放送大学教育支援センター教授 中川一史先生)

~中川先生のご指導から~

  • ○指導案では、シンキングツール活用の考えを明確にすること。具体的には、「何を論点として考えさせるのか」、「何を話し合わせるのか」、「思考した結果、どのような言葉が出てきて欲しいのか」が読み取れるようにする。
  • ○シンキングツールを使用し、各自の考えがまとまってから、その共有化を図るが、特に共有化をするまでの、教師の投げかけ方が見えるようにすること。具体的には「グループ編成前の全体への指導をこのように行ない、このように達成させていく」などといった過程がわかるようにする必要がある。

◎思考力・表現力におけるアンケート調査の実施(4・5・6年生)

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裏話(嬉しかったこと、苦心談、失敗談 など)

 
  • 2学期は運動会・学芸会など行事の多い学期であった。研究授業をおこなう先生方は、指導案作成と検討など、準備の時間がなかなかとれない中でも、きちんと期日を守り、提案の授業をおこなってくださった。感謝します。
  • 12月の本校アドバイザー中川先生との最終指導案検討会は、まさに真剣勝負であった。いつもよりシャープさを増した中川先生の鋭いご指摘とご指導を、各学年の先生方はすぐに受けとめ質問でさらに返すなど、常に緊張感のある、身の引き締まる大事な時間となった。また中川先生からは、個別の授業について、とても具体的な助言を頂きありがたかった。

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成果

 
  • ○教科学習以外でグループで意見や考えを伝え合う場面(例えば係活動)でも、教師が声をかけなくても児童から「ピラミッドチャートありますか」「ホワイトボード借ります」など、シンキングマップやツールを自然と使えるようになってきた。
  • ○タブレット端末をシンキングツールとして使用するには、細かく書くのではなく、ずばり考えを書くことや写真を撮ることが有効であることがわかった。特に、ビデオ機能といった動的な場面を使うと効果的である。
  • ○「考えを出したりまとめたりするのが少し苦手」と言っている児童が、「考えを表にすると分かりやすい」と言ってマップを利用している。
  • ○2~3人組での話し合い場面で、白紙の紙を配ってもイメージマップのように記入しながら意見や内容を「広げていくように」して記入し、最後は「この案で」とうまくまとめて収束できるようになってきた。
  • ○高学年の総合的な学習の時間でのできごと。チームで様々な考えを1つの事柄に絞っていく場合、あるチームはイメージマップのように考えを広げていたが、「それだと広がりすぎるよ。ピラミッドではどう?」とマップの有効性(特性)と考え方について助言していた。ツールを意図的に使い続けることで児童がそれなりに理解できてきている。

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今後の課題

 
  • ○1月の発表に向けとても忙しくなるが、本校での2年間の研究成果が、他校等で少しでも参考としていただけるような提案ができるよう、本校一丸となって皆で共通理解をはかりながら準備を行なっていく。

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公開研究会の計画

 
  • 平成27年1月27日(火) 研究発表会

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アドバイザーコメント

放送大学 教授 中川 一史 先生

 

■ 公開研究会に向けて

特別指定校として2年目の公開研究会に向けて、授業検討も佳境にはいってきた。シンキングツールについては、だいぶ項目をしぼりながら、しぼったもの(「ホワイトボード」「タブレット端末」「ピラミッドチャート」「XYチャート」「イメージマップ」「マトリクス」)に対して、「使える場面」「活用レベル」「各学年の目安」「活用のエピソード」などの観点で、まとめる作業も進めている。特に、活用レベルについては、これまでの経験から3つの段階で示している。
1月27日(火)の板橋区立上板橋第四小学校研究発表会は全クラス公開で実施される。

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